UACJ アルミ缶CAN to CAN推進に向け、東洋製罐グループと業務提携契約を締結
—環境配慮型のアルミ缶を共同で開発・商品展開、リサイクルチェーン確立に向け検討開始—
株式会社UACJ(本社:東京都千代田区、代表取締役:石原美幸)は、アルミ缶水平リサイクルのさらなる推進を目指し、東洋製罐グループホールディングス株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:大塚一男、以下「東洋製罐グループ」)と、共同で検討を進めていく旨の業務提携契約を2月6日に締結した。
この業務提携は、両社の持つ技術やノウハウなどを有機的に活用し、環境面での価値を付加したアルミ缶を開発し、商品展開することを目指すもの。また、アルミ缶水平リサイクル「CAN to CAN」をさらに促進するため、バリューチェーン全体で、使用済みアルミ缶の回収やリサイクルの促進活動についても、協業を検討していくものだ。
日本では、国内で消費されたアルミ缶のうち、96.6%※1がリサイクルされているが、国内でリサイクルされたアルミ缶のうち、再びアルミ缶として再生される「CAN to CAN」率は67.0%※1にとどまっている。また、飲料容器のうちアルミ缶が使用される割合は28%※2で、アルミ缶の環境価値を高めることで、さらなる市場拡大が期待できる。
UACJは、長期経営ビジョン「UACJ VISION 2030」にて、同社の貢献分野として「素材+α」と設定し、素材供給にとどまらず付加価値を提供することを目指している。2023年度までの中期経営計画の中では、缶を成長分野の一つとして、位置付けている。また、マテリアリティの一つに「気候変動への対応」と特定し、Scope1・2において、2050年のカーボンニュートラル実現に挑戦することと、2030年度までにCO2排出量を30%(2019年度比)削減することを目標として掲げている。
今回、包装容器国内最大手である東洋製罐グループと業務提携することで、これまで以上にスピーディーな商品開発が可能になり、環境配慮型のアルミ缶をより広いユーザーにタイムリーに提供することが可能になる。同業務提携を通して、アルミ缶水平リサイクルのさらなる促進と、飲料容器サプライチェーン全体のCO2排出量の削減を目指していく。
* ※1 アルミ缶リサイクル協会「2021年度リサイクル率」より
* ※2 出所:(株)矢野経済研究所「飲料用容器市場に関する調査(2022年)」2023年1月18日発表 注:2021年の飲料用容器(PETボトル、アルミ缶、スチール缶、紙カートン、紙カップ、ガラスびん)の国内出荷量に占めるアルミ缶構成比
(IR universe rr)
関連記事
- 2025/06/16 動き出す「金属盗対策法」――指定金属切断工具の隠匿携帯には罰則
- 2025/06/16 中国経済、5月は不動産が一段と悪化 物価も下落でデフレ様相濃く、貿易も振るわず
- 2025/06/16 アルミ合金&スクラップ市場近況2025#11 製品に下げ渋り気配、スクラップ高で調整色薄まる
- 2025/06/16 元鉄鋼マンのつぶやき#118 「サンチョウサカタ」
- 2025/06/16 豪Livium社 レアアースリサイクル推進へ 複数の抽出技術開発企業と協議中
- 2025/06/16 環境大臣政務官が、自動車リサイクルの最前線リバー川島・ELV川島事業所を視察
- 2025/06/16 アーバンエナジーの太陽光発電コーポレートPPA サービス導入100MW突破
- 2025/06/16 LME Weekly 2025年6月9日-13日 米中貿易交渉の進展期待も中東情勢緊迫化でCu Ni下落、Al続伸
- 2025/06/15 LMEの現物と先物の鞘(6/13)
- 2025/06/15 2025年4月 アルミスクラップ輸出統計分析 アルミ合金スクラップは増加も、累計は大幅前年割れ続く