工作機械工業会1月受注速報 1月9.7%減1291億円と21/8の1259億円以来の低水準
1月受注は1291億円(9.7%減)と21/8の1259億円以来の低水準、内外とも減少
2/9の15時に日本工作機械工業会の2023年1月受注速報が開示された。1月受注は1291億円(同月比9.7%減、前月比8.2%減)と落ち込み、2021年8月の1259億円以来の低水準に止まった。但し1月としては2018年の1544億円、2022年の1429億円に次ぐ3番目の金額で、依然として高水準の受注を保っている。なお確報は2/21公表予定。
内訳は外需が857億円(13.2%減)と2018年8月以来の2ケタ減を記録、中国ロックダウン影響や米国での金利上昇影響などで投資減退影響もあると見られ、水準も2021円6月の813億円以来の低水準に。内需は434億円(1.7%減)と5ヶ月連続で同月比減少しているが、前月比では2.7%増と昨年11月開催の工作機械展が下支えしている面も。
鍛圧機械1月受注は4.9%減206億円で海外11.0%減、国内0.4%増
工作機械と同じ金属加工機械である鍛圧機械の1月受注(2/8発表)は206億円(4.9%減)となった。
国内が115.5億円(0.4%増)、内訳は自動車41.5%増、鉄鋼2.6倍も、一般機械、電気、金属など減少。輸出は89.7億円(11.0%減)と、中国向け8.8%増、台湾・韓国2.3倍なども欧米不振で2ケタ減。プレス系が131億円(4.4%減)、小型・大型・超大型が減少。板金系は国内が7ヶ月ぶりに同月比プラスも、全体では74.6億円(5.9%減)。レーザープラズマ、パンチング、プレスブレーキともに減少した。
12月工作機器生産額は1.4%減の173億円と24ヶ月ぶりに減少
工作機械に関連する工作機器では、日本工作機器工業会が2/6に発表した22年12月の生産額は173億円(1.4%増)と24か月ぶりに同月比マイナスに転じた。主力ボールネジが25ヶ月ぶりに同月比減少となり2%増の32.42億円、直動軸受も26ヶ月ぶりに減少し3%減の57億円となった。生産統計であり、受注ベースでは既に同月比減少に転じていたものと思われるが、工作機械、半導体製造装置などの受注減少が影響していると見られ、今後、同月比減少が拡大しそうな状況にある。2022年年間ではボールネジ428億円(16%増)、直動軸受756億円(13%増)となり、最高額更新に。
(H.Mirai)
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