住友ゴム タイヤ事業におけるサーキュラーエコノミー構想「TOWANOWA(トワノワ)」策定
住友ゴム工業(株)は、タイヤ事業における当社独自のサーキュラーエコノミー構想である「TOWANOWA(トワノワ)」構想を策定した。この名称は、地球環境とモビリティ社会に永遠(TOWA)の輪(WA)を生み出し、持続可能な未来の実現に貢献したいという意味を込めている。「TOWANOWA」構想を打ち出すことにより、今まで以上に事業運営を通じた持続的な社会の発展と企業の成長を目指す。
■「TOWANOWA」策定の背景
気候変動の影響拡大を背景としたカーボンニュートラルへの急激なシフトと、人口増加や経済成長に伴う資源需要の高まりから、世界的にサーキュラーエコノミーの実現が急務となっている。さらに、CASEおよびMaaSの発展により、自動車業界としても変革を求められている。同社も、2021年にサステナビリティ長期方針「はずむ未来チャレンジ2050※1」を発表し、2050年までの環境、社会、ガバナンスそれぞれの社会課題解決に向けて様々なチャレンジ目標テーマを掲げその実現に取り組んできた。新中期計画※2においても、ESG経営の実践によって「最高の安心と最高のヨロコビ」を追求することを掲げ、環境に関する取り組みの一環として、循環型(サーキュラーエコノミー)のビジネスモデルを策定した。
■「TOWANOWA」の二つのリング構造
このような環境下、これまで以上に持続可能な社会の実現を推し進めるべく「TOWANOWA」構想を打ち出した。「TOWANOWA」はタイヤ事業において効率的なモノの流れと資源の循環を目指す「企画・設計」、「材料開発・調達」、「生産・物流」、「販売・使用」、「回収・リサイクル」の5つのプロセスで構成された「サステナブルリング」と、「データリング」で構成されている。「データリング」は、バリューチェーン上の各プロセスから収集したビッグデータ、例えば原材料のデータやタイヤの使用データなどを連携させ、シミュレーション技術、AI技術をさらに進化させる取り組みを指す。ビッグデータの収集には、同社独自のセンシング技術である「センシングコア※3」が活用されている。
■「TOWANOWA」の独自性
二つのリングが密接につながり、その間をデータが行き交うことにより、資源の有効活用とCO2の削減に取り組むだけでなく、さらに安全で高機能なタイヤの開発やソリューションサービスの拡充など、お客様へ新たな価値を提供する。例えば、摩耗などによる性能低下を抑制する「性能持続技術」、ウエットや凍結などどんな路面状態でも安全に走れるようにゴムの性能が変化する「アクティブトレッド技術」など、「スマートタイヤコンセプト」を更に進化させ、それに住友ゴム独自の「センシングコア」技術により集めたビッグデータを活用することにより、サービスの向上と高機能なタイヤ開発を推し進める。
(IR universe rr)
関連記事
- 2025/06/17 環境省 循環経済移行を加速化、組織令の一部を改正する政令について発表
- 2025/06/17 脱炭素の部屋#223 CO2排出量と環境貢献度を可視化すると
- 2025/06/16 三菱ケミカル 三菱化学高分子材料(南通)有限公司移転決定
- 2025/06/16 豪Livium社 レアアースリサイクル推進へ 複数の抽出技術開発企業と協議中
- 2025/06/16 環境大臣政務官が、自動車リサイクルの最前線リバー川島・ELV川島事業所を視察
- 2025/06/16 6.25 自動車リサイクルサミットⅣ in 東京 ~様変わりした中古車・廃車市場の今~
- 2025/06/13 DOWA子会社が村田製作所からサプライヤー表彰を受賞―リサイクル金属の循環スキームを共同構築
- 2025/06/13 環境省 中環審の脱炭素型資源循環システム構築小委員会開催〜高度化法概要について
- 2025/06/13 トクヤマ他 使用済太陽光パネル資源循環推進・北海道コンソーシアム設立
- 2025/06/13 レゾナック、日本製鉄他 排出 CO2 の有効活用によるグリシン製造研究開発が、NEDO 採択