5月のアルミ概況および6月の見通し 橋本アルミ(株)橋本健一郎
予測レンジ
LME 現物後場買い2100-2400ドル →
スクラップ 0-10円(前月最終価格より) →
為替 135-140円 (一か月間TTM) 変わらず
■国際概況
前半はニューヨーク連銀が発表した5月の製造業景況指数はマイナス31.8と前月から大幅に悪化などのプラス材料もあったが、米地銀のパックウエスト・バンコープが預金流出を明らかにし、地銀の経営不安が再燃したほか、週間の新規失業保険申請件数が市場予想を上回ったこと、「中国の4月の消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)が市場予想を下回ったことを嫌気しDOWN。
5月15日時点で2230.5ドル(セツル)と月初価格か122.5ドルDOWNの前半締めとなった。
後半は(FRB)高官が6月の利上げ見送りに前向きな姿勢を示したなどのプラス材料あったが米連邦政府の債務上限問題を巡る政府と野党・共和党の協議に特段の進展がみられず、交渉難航したこと英国の4月の消費者物価上昇率は市場の予想を上回ったことを嫌気しDOWN。
月末日 後半スタート価格30.5ドルDOWNの2230ドル
■前月の経済指標
◆月間のドル/円レート (TTS)
137.84 → 140.77(円)
出典 MIRU
【国内指標】
【自動車生産】
生産動態統計によると4月の自動車生産台数は前年比+24.1%の68万375台
輸出は前年同月比+19.4%の34万7445台
◆自動車販売台数
日本自動車販売協会連合会によると5月月の自動車販売台数(軽除く)は前年比+28.1%の20万6663台
自動車生産台数
出典 生産動態統計
自動車販売台数推移
出典 日本自動車販売協会連合会
【住宅着工戸数】
4月の新設住宅着工は,持家,貸家及び分譲住宅が減少したため,全体で前年同月比11.9%の減少となった。また,季節調整済年率換算値では前月比12.1%の減少となった。
○新設住宅着工戸数は 67,250 戸。
・前年同月比 11.9%減, 3か月連続の減少。
○新設住宅着工床面積は 5,283千㎡。
・前年同月比 13.9%減, 3か月連続の減少。
○季節調整済年率換算値では 771千戸。
・前月比 12.1%減, 先月の増加から再びの減少。
出典 国土交通省統計
◆ 貿易指標
【輸出】
新地金 +108%の260t
二次合金 -63%の606t
スクラップ +56%の3万9693 t
アルミ缶 -23.3% 5465t
輸出推移
出典 財務省貿易統計
【輸入】
新地金 -45.5% 6万4476t
二次合金 +0.7%の7万9412t
スクラップ -10.5%の945t
合金スクラップ +11.6%の7188t
輸入推移
出典 財務省 貿易統計
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -12.5% 14万3799t 13カ月連続マイナス
出典 日本アルミニウム協会
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
前年比 -5.1% 6万406t 5カ月連続マイナス
出荷は -2.5% 6万100t 5か月連続マイナス
出典 日本アルミニウム合金協会
■国内概況まとめ
【自動車生産】
生産動態統計によると4月の自動車生産台数は前年比+24.1%の68万375台
輸出は前年同月比+19.4%の34万7445台
【自動車販売】
日本自動車販売協会連合会によると5月の自動車販売台数(軽除く)は前年比+28.1%の20万6663台
内 乗用車 +31.8%
貨物 +6.8%
バス +28.1%
【住宅着工戸数】
4月の新設住宅着工は,持家,貸家及び分譲住宅が減少したため,全体で前年同月比11.9%の減少となった。また,季節調整済年率換算値では前月比12.1%の減少となった。
○新設住宅着工戸数は 67,250 戸。
・前年同月比 11.9%減, 3か月連続の減少。
○新設住宅着工床面積は 5,283千㎡。
・前年同月比 13.9%減, 3か月連続の減少。
○季節調整済年率換算値では 771千戸。
・前月比 12.1%減, 先月の増加から再びの減少。
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -12.5% 14万3799t 13カ月連続マイナス
板 類 8万8575t --16.6% 12か月連続マイナス
押出類 5万2244t -5% 16か月連続マイナス
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
前年比 -5.1% 6万406t 5カ月連続マイナス
出荷は -2.5% 6万100t 5か月連続マイナス
【見通し】
【自動車】
4月の自動車生産が+24.1%。5月国内販売台数が前年比+28.1%
4か月連続 生産,販売 共に回復の兆しあり今後に期待
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -12.5% 14万3799t 13カ月連続マイナス
スマホ、エアコン需要の低迷からから来月も期待薄
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
前年比 -5.1% 6万406t 5カ月連続マイナス
出荷は -2.5% 6万100t 5か月連続マイナス
先月の続き日本の自動車生産販売は堅調だが爆発的な需要があることもなく低位安定が続くのでは?
【スクラップ景況予想】
流通(一次問屋)在庫は前月に続き欧米の金融引き締め策からLME価格が2350-2250ドルと下落傾向だった。自動車生産は回復基調にあるが今月もまだ入荷も少なそう。
需要面に関して、日本の自動車生産販売は堅調だが爆発的な需要があることもなく低位安定が続くのでは?
ただし来月以降は需給回復の兆しがあるかも
【LME・為替予想】
今月は以下の項目に左右される
1、米債務上限問題解決後の金融政策
2、中国景気回復の動向
1、に関しては
6月利上げ停止→様子見→必要であれば7月利上げの可能性もなくはないが米経済指標や失業率を見る限り利上げ停止の材料は見当たらない。
2、に関して
中国の4月の消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)が市場予想を下回ったことをから考えると一方的な回復はないとの見解
これらを踏まえた6月のアルミ価格は 2100―2400ドル(セツル)との予想。
ドル円値は135円~140円(TTM)台を予測。
スクラップ購買価格に関しては 据置から+5円程度と予想している。
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