東レ 樹脂製品に高機能グレードのラインナップ
東レは9月29日、「解再重合技術を活用したケミカルリサイクルPBT樹脂製品の展開を拡大」を発表。以下詳細。
東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大矢 光雄、以下「東レ」)は、以前より、製造工程から出る端材等を解再重合したPBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂のケミカルリサイクルに取り組んでまいりましたが、このたびガラス繊維強化低反り、耐加水分解対応グレードなどの高機能グレードのラインナップを拡充し、サンプル提供を開始します。
バージン原料由来のPBT樹脂と同等レベルの物性を有しており、カーボンフットプリント(CFP)の低減が見込めます。また、SGSジャパン(株)によるISO14021:2016(※1)に基づく第三者検証も取得しています。
一般的に、樹脂リサイクルでは、異物、異素材の混入や材料の品質劣化が課題となりますが、東レは、解再重合からコンパウンドまで一貫した品質管理を行うケミカルリサイクルを実施することにより、バージン材と同等の高品質なリサイクルPBT樹脂の提供が可能です。
現在、市場から回収した使用済み製品由来のポストコンシューマーリサイクル(PCR)樹脂を使用したケミカルリサイクル、マテリアルリサイクルグレードも開発中です。
今後、環境配慮型樹脂材料のリサイクルPBT樹脂製品を「“Ecouse” TORAYCON™」として展開してまいります。
東レは、「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」において、「資源が持続可能な形で管理される世界」を、2050年に目指す世界のひとつとしています。今後も、顧客の環境配慮型樹脂のニーズに応えていくことで、企業理念である「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」の具現化に取り組んでまいります。
以 上
※1:ISO14021
「環境ラベル及び宣言−自己宣言による環境主張(タイプII環境ラベル表示))」のための国際規格。本ケミカルリサイクルPBT樹脂製品は、世界的な認証機関であるSGS社の日本法人であるSGSジャパン(株)にISO14021:2016に基づきリサイクル材料含有率の第三者検証を受けています。
(IRuniverse G・Mochizuki)
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