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E-Scrap市場近況2023#秋 25年バーゼル条約のE-SCRAP規制強化で国内輸出入動向どうなる!?

 2025年以降のE-SCRAP市場の風景は確実に変わる。22年6月のバーゼル条約の付属書の改正を受けて、これまで限定適用だったバーゼル条約関連の輸出手続きが同年1月1日をもってすべてのE-SCRAPに適用されることになるからだ。それが関連コストの上昇圧力を通じて相場水準の見直しを迫るのか、いまの国際流通の在り方を大きく変えるきっかけになるのか、あるいは、そのどちらも一度に押し寄せる大波になるのか。サーキュラーエコノミーの看板役者に指名されたE-scrapに今回の変更がどんな振り付けをするのか、残り1年余り、国内外の変化に目を凝らしておく必要がありそうだ。

 

 バーゼル条約は E-wasteの輸出入を巡っても何度か規制が強化されてきた。現在の制度の下では、有害なE-wasteを輸出する際には、相手国の事前同意得を求めることなどで、その実効性を担保している。日本でもバーゼル条約の国内実施法として「特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律」(バーゼル法)などを施行。バーゼル条約上の「有害廃棄物」を「特定有害廃棄物等」と定義し、規制対象と規制対象外のものを区別している。

 

「バーゼル条約附属書改正と バーゼル法・廃棄物処理法の施行について」(環境省資料より)

 

 ただ、規制対象外のE-wasteでも、適正に処理されなければ人の健康や環境に損害を与える懸念がある。そんな国際世論の高まりを受けて、2022年6月に開催されたバーゼル条約第15回締約国会議で、すべてのE-SCRAPの国際取引に相手国の同意を必要とする決定が行われた。猶予期限を置いて2025年1月1日と定められた、その期限があと1年余りに迫ってきている。

 

経産省プレスリリースより

 

 国際社会におけるサーキュラーエコノミーの流れが強まる中、資源小国日本はいま、鉱物二次原料の調達の舞台をアジアなどにも広げ、E-SCRAPなどの二次原料の国際的な加工ハブ拠点になる未来シナリオを掲げて、官民一体でその実現を目指しているところである。今回のバーゼル条約の新たな規制が、その展開にどう影響してくるのか、具体的なイメージは描き切れないが、一定の影響力を持つのは間違いない。

 

資源エネルギー庁資料より「2050年カーボンニュートラル実現に向けた 鉱物資源政策」(令和3年3月30日)

 

 信頼できる取引先を確保できなければ、シップバックが相次ぎ、製錬所の操業率低下から思わぬ損失が発生しかねない。シップバックで直接的な被害を引き受けるのは輸出国の企業だとしても、最悪のシナリオが現実になれば、そうした間接的な被害は免れないだろうし、それで国内のサプライチェーンが混乱すれば、さらなる負の連鎖に陥る可能性もある。

 

 また、25年を前にすでに現在進行形で輸入動向には大きな変化が出てきている。日本のE-SCRAPの2022年の年間輸入実績は15万5,071トン。主な輸入先は米国、オランダ、台湾、カナダ、韓国などだ。しかし、ある問屋筋はこう証言する。「今後韓国からの仕入れは減っていく」と。

 

 実際、22年の同国からの輸入量は前年比29%減の4,956トンにとどまった。その理由について、「本国での輸入規制を受けた中国資本が韓国に進出。現地で加工処理を始めたことで、そちらに(日本は)荷を採られている。彼らはインゴットにして、それを中国本土に輸出している」と語った。隣国で起きているサプライチェーンの変化が、日本のハブ構想を揺さぶり始めた現実が、そこにはある。

 

 国内で起きているE-SCRAPの発生薄の背景にも、中華系資本の存在がある。国境をまたいだそうしたE-SCRAPの集荷競争をどう乗り切り、構想を実現するのか。大きな目で見れば、それもE-SCRAP規制がもたらしている歴史の一コマなのかもしれない。アブダビで開催されたBIRの「World Recycling Convention & Exhibition」の24日の最終セッションでもバーゼル条約の25年以降の変更問題が話題になった。

 

 発生薄の中、じり高基調を歩む国内の当面の相場の先に、そうした流れをしっかり見据えて、日々のマーケットと向きあっていく必要がある。以下は当社サイトの主要E-SCARP市況の過去1年の推移である。

 

1年間のメモリー基盤(JPY/kg)相場

1年間のマザーボード(MIX)(JPY/kg)相場

 

(IRuniverse G・Mochizuki)

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