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工作機械工業会11月受注速報 11月13.6%減の1159億円、内需の弱さ目立つ

工作機械11月受注は1159億円(13.6%減)、11ヶ月連続減少と調整局面続く

 

  12/11の15時に日本工作機械工業会の2023年11月受注速報が開示された。11月受注は1159億円(同月比13.6%減)と11ヶ月連続減となった。10月の最低額に対し3.4%増とやや持ち直したが、11月累計で16%減と回復が遅れている。なお確報は12/26公表予定。

 

 内訳は外需が832億円(同月比6.0%減)と中国の景気回復遅れ等から11ヶ月連続減、ただし減少率は2月の5.5%減に次ぐ減少率にとどまり、総額でも800億円台に回復した。内需は327億円(同28.5%減)と15ヶ月連続同月比減少、10月の336億円を下回り本年最低額、2021年5月の332億円以来の低水準に。半導体製造装置向けの反動減、自動車関連の低調で外需と比較し内需の弱さが継続。

 

 全体として世界的な景気減速感、金利上昇影響に加え、半導体向け低迷などが重なる。2023年1~11月累計で1兆3594億円(前年同期比16.0%減)、外需が9209億円(13.0%減)、内需4385億円(21.6%減)となっている。工業会予測1兆6000億円(9.1%減)に対し外需予想の進捗率が96.9%に達している一方、内需の進捗率は67%と低調で、工業会2023年予測の達成はほぼ難しく、全体で1兆4800億円程度(15.9%減)に止まろう。なお今後も受注は弱含む展開が続く見通しで、ボトム確認は年明け、 中国の春節明けにずれ込もう。

 

 

鍛圧機械11月受注は同月比32.0%減180億円で22/11以来の水準で本年最低更新

 

 金属加工機械である鍛圧機械の11月受注(12/8発表)は180.68億円(同月比32.0%減)、10月の182.73億円を下回り2カ月連続で本年最低額、22/11の179.89億円以来の低水準となった。国内が110.57億円(同月比0.7%減)。輸送のみ2.3倍も、電気、金属、一般、鉄鋼が軒並み減少した。輸出は70.11億円(同月比54.6%減)と半減となった。同月比では北米が41.4%減、中国78.2%減など、欧州の12.5%増を除き減少した。機種別でプレス系が119.70億円(同月比20.9%減)。同月比超大型33.5%増、油圧プレス38.9%増も、その他は減少した。板金系は60.98億円(同月比46.8%減)と半減に。同月比レーザ・プラズマ34.3%減、パンチング39.8%減、プレスブレーキ27.4%減と軒並み減少した。工業会では9月にサービス込みで400億円超となった反動、特に板金機械の国内反動が大きく影響した。

 

 2023年1~11月累計では機械合計で2601億円(同期比0.3%増)となっており、工業会8月改定予想の2023年2850億円に対し91.3%の進捗率となった。9月で大幅増となったため、工業会予想を上回る可能性が高いとみていたが、10月、11月の反動減で工業会予想程度の着地に止まる可能性が高まった。

 

 

10月工作機器生産額は26%減の134億円と11ヶ月連続減少

 

 工作機械に関連する工作機器は、日本工作機器工業会12/4発表の23年10月生産額が134億円(26%減)と11ヶ月連続同月比マイナスとなったが、前月比では1.0%増と底這い状況に。主力ボールネジが21.97億円(39%減)、直動軸受も36.63億円(43%減)と同様な動き。両製品とも工作機械に加え、受注急落が続く半導体製造装置向けなどの影響を強く受け、工作機器全体よりも減少率が高く、ボトム形成は年明けにずれ込む見通し。

 

 

 

(H.Mirai)

 

 

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