脱ものづくりに進むFujitsu 変わる傘下企業
(1)DX化に邁進する富士通は12日、製造業脱却方針に伴い、新光電気工業(富士通出資率50%を以上)JIC(産業革新投資機構)に売却すると発表した。
JICは、TOB実施する。この買収にはDNP(850億円)と三井化学(350億円)がJCIに出資する。
(2) 新光電気工業は、インテル(米国)のCPU用樹脂パッケージの供給をメインに行っている。依然は、富士通(長野工場:FICT)がAMD向けに同じ用途に供給して居たが 富士通本体がCPU用樹脂PKGビジネスを撤退している
(3) DNPは、850億円の投資で出資率は15%。
https://www.dnp.co.jp/news/detail/20169400_1587.html
DNPは、印刷プロセスで培ったコアテクノロジー「微細加工技術」を応用・発展させて、半導体用フォトマスクやMEMS(微小電子機械システム)ファウンドリーサービスなどを展開しています。今後は、“TGVガラスコア基板”をはじめとした各種電子部品に、情報セキュリティ等のIT(情報技術)の強みを掛け合わせるなど、DNP独自の「P&I」(印刷と情報)の強みを活かし、快適な情報社会を支えるソリューションを開発・提供していきます。
(4) 三井化学は、350億円出資、出資率は5%。
三井ペリクル™
フォトマスク用防塵カバー
https://jp.mitsuichemicals.com/jp/service/product/mitsui-pellicle/index.htm
(5) 日経新聞は、富士通がFDK株式会社(乾電池・ニッケル水素電池供給者)と富士通ゼネラル(エアコン供給者)の売却の可能性の報道を行った。
FDK株式会社:ニッケル水素電池ではトップシェアを保持して居る。
https://www.fdk.co.jp/battery/nimh/
FDK株式会社は、2023年12月1日にニッケル水素電池負極用水素吸蔵合金メーカー(三徳=プロテリアル:旧日立金属)の中国工場(BSBM)買収を発表済。
https://www.nihon-ma.co.jp/news/20231201_6955-6/
中国包頭三徳電池材料
日本重化学も水素吸蔵合金のBCP対策完成。
https://www.jmc.co.jp/2023/11/post-360/
日本重化学工業は、LIB用シリコン系負極材料にも着手。
https://www.jmc.co.jp/business/anode-material/
日本重化学工業のシリコン系負極材料はシリコンの特徴である高い容量をそのまま活かしながら、新開発の製法により課題である初期効率を改善し、さらに充放電による膨張・収縮を抑制し、粒子の崩壊を防いでいます。
富士通ゼネラル株式会社:富士通の出資率は、40%程度。→海外ファンドも買収金額に難色を示している。
https://www.fujitsu-general.com/jp/products/aircon/index.html
富士通ゼネラルの主要商品は、「エアコン」と開発途上国向けが多い。
(iruniverse EM)
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