国際協力銀、ヴァ―レに700億円融資へ 日本へのペレット確保目的、チリ向けに続き
国際協力銀行(JBIC)は3月19日、ホームページ上で、ブラジル資源大手のヴァ―レに対し、4億8000万米ドル(約707億3400万円)を融資すると発表した。日本企業がヴァ―レからペレットとペレットフィードを長期にわたり安定的に輸入することを後押しする。
■日本の鉄鋼企業の脱炭素化を後押し
プレスリリース:ブラジル連邦共和国法人Vale S.A.に対する融資 | JBIC 国際協力銀行
融資は民間金融機関との協調融資7億ドルの一部分。ヴァ―レが長年にわたり日本企業との間で良好な関係を築いている点を評価した。同行は、鉄は自動車はじめ用途が広く、日本の産業の根幹をなす金属と認識。世界的な脱炭素化の流れの中で、日本の鉄鋼企業の脱炭素を進めるためには多様な鉄鋼原料の安定確保が必要と結論した。
■丸紅参加のチリ鉱山の拡張事業にも融資
JBICは日本政府が100%を出資する特殊機関で、かつての日本輸出入銀行を前身とする。日本にとって重要な資源の海外における開発及び取得の促進や、日本の産業の国際競争力の維持及び向上などを目的に融資を行うことが任務。今回のヴァ―レに向けた融資を巡っては、「日本企業による鉱物資源の確保及び日本企業による投資・輸出機会の創出に貢献することを目指す」とした。
JBICは3月18日には、チリのセンチネラ鉱山の拡張事業への共同融資に参画すると発表したばかり。共同融資額は25億ドルで、カナダや韓国、ドイツなどの金融機関のほか、三井住友銀行も加わる。25億ドルの半分程度は日本側が担うと見られている。拡張事業には、日本からは紅が参加しており、後押しする形だ。
プレスリリース;チリ共和国センチネラ銅鉱山拡張事業に対するプロジェクトファイナンス | JBIC 国際協力銀行
(IR Universe Kure)
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