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2024年度講演会 溶けたチタンから直接酸素を除去する製錬法 @日本チタン協会 

一般社団法人 日本チタン協会により2024年度通常総会併催 講演会が、2024年5月23日(水)に学士会館で開催された。

 

東京大学 生産技術研究所 持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター教授岡部 徹氏が「チタン製錬とリサイクルの最近の進展」と題して、溶けたチタンから直接不純物酸素を取り除く、新製錬法により、再び日本が、チタンの生産大国、技術超大国をめざすべきであると、講演された。

 

岡部教授は、令和5年春の褒章で紫綬褒章を受章されており、2023年11月22日(水)に開催された2023年度表彰式・記念講演・懇親会にて「チタン研究の夢とロマン:苦労と喜び:将来展望」として祝賀を兼ねて特別講演をされている。

 

特別講演では、紫綬褒章伝達式の様子、最近の取り組み、チタン製品が身の回りに溢れている時代を夢見て、「チタン研究の夢とロマン:苦労と喜び:将来展望」として、チタン製の椅子のデザインなど親しみやすい内容から、研究テーマなどを分かりやすく講演された。

2024年4月に、生産技術研究所 所長を後任の年吉 洋氏に引き継いだ。現在58歳。

 

「2023年度 表彰式・記念講演・懇親会」@日本チタン協会  | MIRU (iru-miru.com)

 

 

講演会は16時15分から日本チタン協会 村上仁専務理事(写真上)​による司会で開始された。

 

 

写真上:講演される岡部 徹教授(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 教授)

 

「チタン製錬とリサイクルの最近の進展」に先立って、一般の人々にチタンを知ってもらうには、たとえばアートのような手段により一般社会へアッピールすることが重要であることを強調された。

 

前回の講演会では岡部教授にとって、最近のうれしい話題として、iPhone 15 Pro/ iPhone 15 Pro Maxの筐体にチタン合金(グレード5)が使われたことを、紹介されていた。これによりチタンの軽さ及び色の美しさを一般の人々が実感できる。

 

岡部教授は、チタンの魅力をアートやデザインの力を使って、普及する努力を10年前から山中教授とともに行っている。

今回は、2014年に東京大学生産技術研究所で開催した、浅草浅草寺のチタンの瓦、チタンの梯子や椅子(協力:トーホーテック株式会社)等を展示された展示会の様子を紹介した。

 

併せて、2024年3月29日(金)~ 8月12日(月・休)まで開催される、山中 俊治 東京大学特別教授が展示会ディレクターを務める「未来のかけら:科学とデザインの実験室」

について紹介された。東京ミッドタウンで開催され、山中教授デザインのかいkチタン製の椅子も再展示されている。

岡部教授が、熱交換用のチタンのパイプの廃材をリサイクルして作った椅子も展示される。

 

21_21 DESIGN SIGHT | 企画展「未来のかけら: 科学とデザインの実験室」 | 開催概要 (2121designsight.jp)

 

「チタン製錬とリサイクルの最近の進展」

 

チタン製錬及びリサイクルで一番大切なことは、“チタンからの酸素の除去及び鉄の汚染防御”である。

 

これは、工学的、技術的に非常に難しく、

岡部教授が大学生の頃は、チタン酸化物の直接還元による低酸素レベルのチタンの製造は、“技術的に不可能”と思われていた。鉄も一度チタンの中に溶けて入ってしまうと、取り除くことは不可能である。

 

こういった状況下で、岡部教授は、30年間、チタンをはじめとする「レアメタルの製錬・リサイクルの研究」を熱力学等によりひたすら行っている。

 

熱力学的平衡によれば、1000 ℃であれば、カルシウムを脱酸剤とすれば、酸素濃度を500ppm程度まで下げることが可能。

 

さらに、1990年度、京大・小野研においてカルシウム還元法に関する研究が精力的に行われた。1992年にCaOの活用を下げることで、100 ppm以下の低炭素濃度のチタンが製造できるようになった。

 

その後、京大で溶融塩を使った電気化学的手法により、酸素濃度10 ppm以下のチタンの製造に成功した。

 

22年前、東大に赴任後、世の中で、希土類の生産量が増えた。それにより、希土類も脱酸剤の候補となってきた。

 

2022年には、希土類を使ったチタン中の酸素を取り除く熱力学的考察(実験を行わない。)論文を発表。

 

最近、研究が大きく進展し、

溶けたチタンから直接、不純物酸素を除去できるようになった。

詳細は、近く論文発表される。

 

平衡論的には、2000Kでも100 ppmOレベルの低酸素濃度のチタンが得られる可能性がある。

 

これが可能となれば、チタンの新製錬やアップグレード・リサイクルに利用できる。

 

最後に日本が、かつてのようにチタンの生産大国、技術超大国をめざすべきであると、

講演をまとめられた。

 

 

懇親会の様子

写真上:山尾 康二会長(東邦チタニウム株式会社 代表取締役社長)による、開会挨拶と乾杯発声。

正会員、賛助会員、研究機構、報道、コンサルタント及び事務局 93名が出席した。

 

 

(IRUNIVERSE tetsukoFY)

 

 

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