5月のアルミ概況および6月の見通し 橋本アルミ(株)橋本健一郎
予測レンジ
LME 現物後場買い2500-2700ドル ↑
スクラップ +5~+10円(前月最終価格より) ↑
為替 155-159円 (一か月間TTM) レンジ内
■国際概況
1〜3月期の米雇用コスト指数が前期比1.2%上昇と1年ぶりの高水準となり、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始が遅れるとの観測や上海総合指数の下落や中国銅製品輸入の低調など中国の需要先行きに不透明感などのマイナス材料もあったが(FOMC)や4月の米雇用統計を受け、FRBが年内に利下げを開始するとの観測資源大手Rio Tintoがガス不足を理由とする豪Queesland事業所のフォースマジュールを宣言したことを受けて供給懸念からUP
月末日 スタート価格120.5ドルUPの2665.5ドル
■前月の経済指標
◆月間のドル/円レート (TTS)
158.97 → 157.74(円)
出典 MIRU
【国内指標】
【自動車生産】
生産動態統計によると4月の自動車生産台数は前年比-10.3%の61万227台
輸出は前年同月比-0.6%の34万5411台
◆自動車販売台数
日本自動車販売協会連合会によると5月の自動車販売台数(軽除く)は前年比-2.4%の20万1643台
自動車生産台数
出典 生産動態統計
自動車販売台数推移
出典 日本自動車販売協会連合会
【住宅着工戸数】
4月の新設住宅着工は,持家が減少したが,貸家、分譲住宅が増加したため、全体で前年同月比13.9%の増加となった。また,季節調整済年率換算値では前月比15.8%の増加となった。
○新設住宅着工戸数は 76,583 戸。
・前年同月比 13.9%増, 11か月ぶりの増加
○新設住宅着工床面積は 5,766千㎡。
・前年同月比 9.1%増, 15か月ぶりの増加
○季節調整済年率換算値では 880千戸。
・前月比 15.8%増, 4か月ぶりの増加
出典 国土交通省統計
◆ 貿易指標
【輸出】
新地金 -20.8%の314t
二次合金 +62.4%の986t
スクラップ -9.4%の3万5949t
アルミ缶 -6.2% 5127t
輸出推移
出典 財務省貿易統計
【輸入】
新地金 +19.4% 7万6951t
二次合金 -13.7%の6万8521t
スクラップ -24.5%の714t
合金スクラップ -8.4%の6583t
輸入推移
出典 財務省 貿易統計
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -1.6% 14万1485t 2カ月連続マイナス
出典 日本アルミニウム協会
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
前年比 -5.1% 5万7340t 2カ月連続マイナス
出荷 -0.1% 5万9520t 4か月連続マイナス
出典 日本アルミニウム合金協会
■国内概況まとめ
【自動車生産】
生産動態統計によると4月の自動車生産台数は前年比-10.3%の61万227台
輸出は前年同月比-0.6%の34万5411台
【自動車販売】
日本自動車販売協会連合会によると5月の自動車販売台数(軽除く)は前年比-2.4%の20万1643台
【住宅着工戸数】
4月の新設住宅着工は,持家が減少したが,貸家、分譲住宅が増加したため、全体で前年同月比13.9%の増加となった。また,季節調整済年率換算値では前月比15.8%の増加となった。
○新設住宅着工戸数は 76,583 戸。
・前年同月比 13.9%増, 11か月ぶりの増加
○新設住宅着工床面積は 5,766千㎡。
・前年同月比 9.1%増, 15か月ぶりの増加
○季節調整済年率換算値では 880千戸。
・前月比 15.8%増, 4か月ぶりの増加
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -1.6% 14万1485t 2カ月連続マイナス
板 類 8万8867t +0.3% 1か月ぶりプラス
押出類 5万2618t -4.7% 28か月連続マイナス
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
前年比 -5.1% 5万7340t 2カ月連続マイナス
出荷 -0.1% 5万9520t 4か月連続マイナス
【輸出】
新地金 -20.8%の314t
二次合金 +62.4%の986t
スクラップ -9.4%の3万5949t
アルミ缶 -6.2% 5127t
【輸入】
新地金 +19.4% 7万6951t
二次合金 -13.7%の6万8521t
スクラップ -24.5%の714t
合金スクラップ -8.4%の6583t
【見通し】
【自動車】
4月の自動車生産が-10.3%。5月国内販売台数が前年比-0.6%
4か月連続減少 ダイハツ トヨタ問題による生産販売低迷ではあるが減少幅が縮小
来月以降回復との予想
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -1.6% 14万1485t 2カ月連続マイナス
住宅着工の増加により来月に期待
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
前年比 -5.1% 5万7340t 2カ月連続マイナス
出荷 -0.1% 5万9520t 4か月連続マイナス
ダイハツ トヨタ問題による生産販売低迷ではあるが減少幅が縮小
来月以降回復との予想
【スクラップ景況予想】
流通(一次問屋)在庫は前月に続きLME価格が2545から2665.5ドル台と上昇傾向だった。ダイハツトヨタ問題の影響も収まり需要が回復 在庫薄
需要面に関して、前月から更にダイハツトヨタ問題や 需給が引き締まりだした。中国の買いは一服。
【LME・為替予想】
今月は以下の項目に左右される
1.米FRBの金融政策
5月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数(48.7)が前月から悪化、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(49.6)以下だった。好不況の境目とされる50を2カ月連続で下回り4月の米建設支出も前月から減少したことから米利下げ観測再燃した今後も景気減速を示す指数がでる可能性もあり潮目が変わるかも(利下げ方向へ)
2.日銀の金融政策
植田和男総裁が参院財政金融委員会に出席し、金融政策について発言
今月の金融政策決定会合でなんらかのアクションを起こすことを意識した発言だが、これまでよりも踏み込んでいる感じはない」との受け止めがあり、日銀総裁の発言は今のところ円相場への影響は限られている。
ことから155―159円でのレンジ内に動きになるのではないか
これらを踏まえた今月のアルミ価格は 2500―2700ドル(セツル)との予想。
ドル円値は155円~159円(TTM)台を予測。
スクラップ購買価格に関しては +5から+10円程度と予想している。
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