工作機械4社受注動向 受注速報 9月5.8%増と4カ月連続同月比増と工業会上回る
9月4社合計受注は628.36億円(同月比5.8%増)、4カ月連続で同月比増
10/10の日刊工業新聞に2024年9月の工作機械4社の受注速報が開示された。9月受注は628.36億円(同月比5.8%増)と4カ月連続同月比増となり、日本工作機械工業会受注が2カ月連続同月比減少したのに対し、対照的な数字となった。また3月決算の4社であるため、25/3H1の6カ月受注でも4社合計で1863.51億円(同期比0.6%増)となり、工業会の7392.59億円(0.3%増)の伸び率に対し若干上回った。
国内外別では海外が229.44億円(1.5%増)、国内98.92億円(17.5%増)と、一部企業の大口受注で国内の伸びが高い。
牧野フライス、ツガミが同月比2ケタ増加
企業別ではオークマを除き同月比増加した。牧野フライスが95.02億円(21.4%増)と3カ月連続同月比増。特に輸出が70.84億円(25.1%増)と、中国のNEV関連向け大口受注などが寄与したとのこと。ツガミも74.60億円(11.3%増)と2ケタ増に。中国中心の輸出が9.2%増と2カ月ぶりに拡大。芝浦機械は18.32億円(0.9%増)ながら、国内が15.51億円(64.5%増)と産機、エネルギー、光学関連が増加したとのこと。一方、オークマは140.42億円(4.3%減)と、輸出が87.56億円(10.8%減)と中小企業で様子見影響が続き2カ月連続減となったとのこと。
4社は3月期決算のため25/3H1の合計受注は同期比0.6%増の1863.51億円
4社とも3月期決算のため、25/3H1の4社受注合計は1863.51億円(同期比0.6%増)と、23/3H2以来の3半期ぶりに同期比増加となった。内訳は国内527.46億円(同1.2%増)、輸出1336.05億円(同0.4%増)と、工業会が国内7.8%減に対し国内がプラスとなっている。これは国内で大企業向けなど、また自動車向けなどで専用機が不振なのに対し、複合機などで力を持っている点などが差となっている模様。また4社の中でツガミの増加率が高い点も寄与している。
企業別ではツガミのみ20.5%増と同期比増加、他社は輸出減、国内増で結果1ケタ減に
企業別ではツガミが春節以降の中国向けの急回復が寄与し496.94億円(同期比20.5%増)と唯一同期比増加を達成、他社は輸出がいずれも同期比減、一方で国内はいずれも同期比増加し、全体では1ケタの減少となった。
(H.Mirai)
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