精工集団と横河電機 包括的な戦略的協業契約を締結
多様な産業分野で事業を展開する中国の精工控股集団と横河電機は、6月10日、精工集団の各事業における工場の操業の最適化およびエネルギー管理に関する協業を通じて、新規事業の開発および事業拡大の可能性を共同で探索するため、戦略的協業契約を締結したと発表した。
この協業では、精工集団の繊維リサイクル、高機能繊維製造をはじめとする各工場において、AIなどを活用した自律制御およびその他の横河電機のソリューションの導入により操業の最適化を図る。また、電力を含むエネルギー供給を最適化するエネルギー・マネジメント・システムの共同開発を進める。将来的には、これらの共同開発によって確立された製造技術を両社が中国以外に展開することも視野に入れる。
具体的な取り組みとして、精工集団の子会社である浙江精工集成科技股份有限公司と横河電機は、高性能繊維の生産ラインを対象としたAIなどを活用する自律制御システムの共同開発に関する契約を締結。両社は、工場の最適化、すなわちスマートマニュファクチャリングを目指して活動を開始した。
精工集団のCEOである孫国君は次のように述べている。
「精工集団は長年にわたり、繊維リサイクルや高機能繊維製造をはじめとする多様な分野において技術革新を通じて産業発展の推進に貢献し、数々の画期的な成果を挙げてきました。このたびの横河電機との協業は、両社が培ってきた技術的優位性と知見を融合させることで、製造業全体の品質向上とイノベーションの加速を実現し、より高効率で環境負荷の少ない持続可能な産業の形成に資するものと確信しています」。
横河電機 執行役マーケティング本部長である宮坂信義は次のように述べている。
「精工集団の事業領域は、横河電機が掲げるサステナビリティ目標「Three Goals」の「Circular economy」「Net-zero emissions」と高い親和性を有しています。今後、操業の最適化に向けた横河電機の先進的なソリューションの共同開発を通じて、地球環境の持続可能性向上に貢献できるよう、次世代に責任をもつ産業のあり方を共に築いてまいります」。
精工集団について
精工控股集団有限公司は、1999年に設立された、中国500強のコングロマリット企業であり、建築用鉄骨、高機能繊維製造、繊維リサイクル、高機能建材、健康食品、ヘルスケア製品など、多岐にわたる分野で事業を展開している。技術革新を原動力に、産業の発展と持続可能性の両立を実現し、グローバル市場においても確固たる存在感を示し、2,000 人の研究開発エンジニアを含む 1万6,000 人の従業員を擁し、最先端技術の活用を通じて世界的なプレゼンスの拡大と能力の強化を続けている。
(IR universe rr)
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