
世界で最も強力とされる永久磁石「ネオジム磁石」を発明した佐川眞人氏が、欧州特許庁が主催する「欧州発明家賞」の非ヨーロッパ諸国部門に選ばれた、と一部報道機関が報じた。9日にマルタ共和国で受賞発表と表彰式が行われた。
佐川氏は徳島県出身で、1943年生まれの80歳。現在、大手鉄鋼メーカー大同特殊鋼の顧問を務める。ネオジム磁石は、携帯電話やドローンなど強力な磁石が必要な製品に広く使われている。
欧州発明家賞は2006年に設立され、技術的、社会的、経済発展に貢献した優れた発明に対して毎年、授与されるという。非ヨーロッパ諸国部門のほか、産業部門や研究部門、中小企業部門、功労賞の5つの部門と、一般からの投票で決まる「Popular Prize」から成る。2019年にはリチウムイオン電池の開発でノーベル化学賞に輝いた吉野彰氏も受賞しているため、いよいよ佐川氏にもその時が訪れたかと期待がかかる。
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(IRuniverse Kogure)