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REIA&JOGMEC&MIRU 国際レアアースシンポジウム5 新しい磁石や裾野の話までさまざまなアプローチ

 MIRU、REIA、JOGMECとのコラボレーションイベント「レアアースシンポジウム in Tokyo」が6月19-20日、 東京都港区の虎ノ門ツインビルディング・カンファレンスホールで開催された。引き続き20日の開催分から、短いながらも興味深い講演を抜粋して報告したい。

 

関連記事: 6/19-20 MIRU Rare earth Symposium in Tokyo with 2024 REIA Annual Conference & JOGMEC | MIRU (iru-miru.com)

 

■新しい磁石を目指して

スタッフ一同も紹介

 

 やはり磁石がレアアース需要の焦点になっている。この分野は研究が活発で、さまざまな角度からのアプローチが紹介された。

 Will the Rare-Earth Permanent Magnet Be Replaceable? Masato Sagawa, Advisor, Daido Steelのタイトルの講演で、「世界最強磁石」の研究状況を紹介したのは 大同特殊鋼の佐川眞人氏。同社は超急冷法によりナノ結晶化した磁粉を、塑性加工により異方化したネオジム磁石を開発している。佐川氏は次世代の可能性として、AI(人工知能)を使った電池開発の可能性に言及した。

 「新しい材料をもつけるのは困難だが必要なことだ」として、「現在のNd-Fe-Bよりも強力な電池はおそらく複数の条件を満たすことが必要になると思うが、ぜひそれを見つけてほしい」と話した。

 

 材料面からのアプローチもある。Green Magnetic Materials Group のグループリーダーであるHossein Sepehri Amin氏は、現在主流のネオジム電池のほかに、ジスプロシウムやシリンなどを原料とした永久電池のデザインを提案した。この部分は関心が高く、パネル参加者からは多くが調達できる「鉄由来の電池は生産できないのか」との質問が出たが、Amin氏は「永久電池は難しい」と答えていた。

 

■電池や物流…あらゆる方面からレアアース産業にアプローチ

 

 電池の需要のその先として、ベンチマーク・ミネラルズのMotors, Magnets氏らによる電気自動車(EV)需要予測は高い関心を集めた。足元で販売減速が言われるEVは中長期にはやはり需要が堅調で、材料調達は大きな課題になってくる可能性が高い。中でも、「2030年までにニッケルやリチウム、コバルト、電子機器などのEV材料に5820億ドルが必要になる」との試算には、会場からどよめきが走った。Magnets氏らは「あらゆるところから資金を集めなければEV需要に対応できない」と話した。

 レアアースを含む危険物の輸送事業を手掛けるTAM International のMember Spotlight:氏の話も短いながら興味深かった。レアアースは放射性物質の1つであり、ウランなどの輸送と同じく梱包などで特殊な扱いが必要になる。こうした裾野の関連の分野の話が聞けるのも、シンポジウムならではの醍醐味だった。

 

 最後はREIAのSecretary GeneralであるNabeel Mancher氏が謝辞を述べて閉会。Nabeel氏は後に「我々外国人250人を含む約300人の参加者で会議が大成功をおさめ、嬉しく思う。会議ではマーケットや技術、環境問題などあらゆる方面からレアアース産業にアプローチできた」と統括した。

 閉会後もコーヒー・ブレイクタイムがあり、多くの人が名刺交換を楽しんだ。

 

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(IR Universe Kure)

 

 

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