講演タイトル:「川下から見た循環社会~リユースボトルのカーボンニュートラルとアルカリ排水の活用(仮)」
トベ商事(東京都北区、戸部智史社長)は1893年創業のリサイクル企業。使用済みのびんを回収・洗浄して再販する「びん商」として事業を始め、昭和後半からの容器の多様化に伴い事業を拡大。現在はびんやPETボトル、缶、発泡スチロール、廃プラスチック類の選別加工を行うほか、廃棄物収集運搬、産業廃棄物処分業(中間処理)も展開しており、環境トータル企業として、サーキュラーエコノミーの推進に貢献している。
時代の変化に対応し、事業拡大に踏み切った「挑戦心」は現在も健在で、より環境保全効果の高い、最新の設備や車両の導入も積極的に進めている。リターナブルびんの底の汚れを機械的に点検するための設備など、事業に必要な機器やシステムを自社主導で開発することも少なくないという。また、2024年1月にはPETリサイクルイノベーションをテーマとしたワークショップをエネルギー・環境技術研究所(IEET)や国際協力機構(JICA)と共同でケニアにて開催するなど国際的な技術支援にも力を注いでいる。
びん洗浄ラインの一部
今回の講演では、「リユースボトルのカーボンニュートラルとアルカリ排水の活用」というテーマの下、同社のルーツともいえる洗びん事業の新たな価値と可能性を提案する。また、洗浄時に発生するアルカリ排水を有効活用し消石灰を製造する新技術についても説明する。
〔戸部昇氏プロフィール〕
1948年東京都生まれ。東洋大学卒。2003年に代表取締役社長に就任し、事業成長の一翼を担う。2020年に会長職に就いた。
10月9日(水)第4回サーキュラーエコノミーシンポジウム in TOKYO