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インドネシアの生産抑制観測でLMEニッケル反発

2025/12/20 09:33
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インドネシアの生産抑制観測でLMEニッケル反発

※本記事は2025年12月19日付ブルームバーグ報道を基に再構成したもの

原記事
https://www.mining.com/web/nickel-price-extends-rebound-after-indonesia-signals-mine-output-cut/

 

ニッケル価格は、最大生産国インドネシアが鉱石生産削減を示唆したことを受け、反発基調を強めている。LMEニッケルは12月に入り3日続伸し、約8か月ぶり安値からの持ち直し局面に入った。

ブルームバーグによれば、インドネシア政府は2026年の鉱山生産計画として、ニッケル鉱石生産を約2億5千万トンに抑える案を提示した。これは2025年の目標である3億7,900万トンから大幅な減少となる。価格低迷を受けた調整策と位置付けられている。

ニッケルはステンレス鋼やEV電池向けを中心に使用されるが、過去3年間でLME価格は約半値まで下落した。インドネシアおよび中国での生産拡大が、世界需要の伸びを上回ったことが背景にある。

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中国の資産運用会社のアナリストは、インドネシアの動きについて「価格が国内生産コスト水準近辺まで下落する中で、弱気ポジションにとってはリスク要因になる」と指摘している。また、銅やアルミなど非鉄金属を絡めた裁定取引から投資資金が引き揚げられたことも、足元の価格反発に寄与した可能性があるという。

さらに、インドネシアのエネルギー・鉱物資源省は、2026年初めにもニッケル鉱石の基準価格算定方式を見直す方針と報じられている。副産物であるコバルトなどを独立した商品として扱い、ロイヤルティ対象とする方向が検討されている。

仏ナティクシスのアナリストは、「2026年に生産削減が実行されれば、ニッケルは他のベースメタルをアウトパフォームする可能性がある」と指摘する。一方で、銅やアルミなどは既に高値圏にあり、上昇モメンタムが鈍化する可能性があるとの見方も示された。

実際、2025年のベースメタル市場はまちまちの動きとなっている。銅は年初来で約3割上昇し、直近では1万1,952ドル/トンの過去最高値を記録した。一方、ニッケルは年初来で約3.7%下落と、主要金属の中で唯一のマイナス圏にある。錫は約5割上昇と最も強い動きを示している。

12月19日終値時点でのLMEニッケル価格は1万4,803ドル/トンと、週初の安値から3%超反発した。銅は1万1,811ドル、アルミニウムは2,945ドルで推移している。

LMEニッケルVS銅相場推移(USD/MT) 1年

LMEニッケルVSアルミ相場推移(USD/MT) 1年

 

(IRuniverse/MIRU S. Aoyama)
 

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