経済産業省と環境省は2日、「第65回 産業構造審議会 イノベーション・環境分科会 資源循環経済小委員会 自動車リサイクルワーキンググループ」をハイブリッド形式で開催。自動車リサイクル制度の評価・検討項目の一つである「使用済み自動車由来の車載用蓄電池の再資源化の推進」についても議論が行われた。日本自動車リサイクル機構(JAERA)の代表理事を務める石井浩道委員は、「自動車の資源循環のビジネス形成」を作り上げていくことが大事だと主張した。
【参考記事】
JAERA、中古車の輸出前検査導入を要望―自動車リサイクルワーキンググループ
車載用蓄電池の再資源化の推進については、リチウムイオン電池の回収スキームの持続可能性や廃棄リチウム用バッテリーの安全性、将来の排出見通しを踏まえつつ、適切な処理体制構築に向けた対応方針との検討をするほか、産業部会を設置する案が事務局側から提示された。
石井委員はこの事務局案に概ね賛同。特に中古車や廃車の処理で出てきた部品などの資源に対して、リサイクル・リユースを介し国内の資源循環ビジネスの形成を作り上げいていくことが大事だと主張した。
経産省の担当者はこの意見に対し「自動車リサイクルシステムを活用しリサイクル状況や資源循環のデータ化・可視化を進めていき、ビジネススキームの基準を作り上げる」と回答した。
また、安全性確保を含めた早急な法整備が必要であるという声も各委員からあがった。特に、車載用畜電池の安全性担保の必要性は複数の議員が強調しており、「蓄電池が搭載された使用済み自動車や廃車の動向をしっかり把握し、制度の安定化を図るべき」といった意見も聞こえた。
早稲田大学法学部教授の大塚直氏は「三元系電池(コバルト、ニッケル、マンガン)からLFP(リン酸鉄リチウム)などの安価なバッテリーが出回り始めている。」と報告したうえで、「今の制度決定のスピード感では、今後増えるであろう車載用蓄電池のリサイクルに追いつけず、資源の採算崩壊や電池の安全性の面で問題が発生する可能性がある」と見解を示した。
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(IRuniverse Oshiro.N)