米レアアース大手のUSAレアアース(USA rare earth)は6月3日、自社ホームページ上で、「米商務省から最大16億ドル(約2600億円)の支援を新たに受けることが決まった」と発表した。同社は6月1日には日本も出資するフランスのプロジェクトへの投資拡大も発表。米欧でレアアースのサプライチェーン(供給網)を築き、脱中国依存を進める。
■テキサス州やサウスカロライナ州でレアアース生産
最大2億7700万ドルの資本援助と最大13億ドルのシニア担保ローン枠を獲得した。同社は1月にも15億ドル規模の支援を米政府から獲得しており、政府援助は総額30億ドル超に達する。USAレアアースには、かねて政府出資の観測もあり、米政府との結びつきは強い。
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USAレアアースはテキサス州でレアアース採掘工場を建設中で、2028年の商業生産を予定する。生産対象はイットリウム、ガリウム、ジスプロジウムを含む9つの重要鉱物。また、ジスプロジウム、テルビウム、イットリウム、ガドリニウム、ハフニウム、エルビウム、ツリウム、ルテチウム、イッタービウム、ホルミウム、ガリウム、ジルコニウムの12のレアアースについて、米国内での精錬を計画する。サウスカロライナ州にはネオジム鉱山を所有している。
■仏追加投資、30年までに325億円超
USAレアアースは6月1日には、対仏投資の拡大を発表した。同社は4月、日本も出資する仏レアアース分離企業のカレスター(Carester)に対し、2030年までに約1億7500万ユーロ(325億円)超を追加で投資する。
カレスターはレアアース生産子会社であるカレマグ(Caremag)を通じ、仏南西部ピレネー・アトランティック県のラック工業団地内に、重レアアース工場を建設中だ。カレマグには、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と岩谷産業が共同で設立する「日仏レアアース(Japan France Rare Earth Company)」が、1億1,000万ユーロの資本および株主ローンを提供し、カレマグが生産する重レアアース(ジスプロシウム、テルビウム)について、将来の日本の需要の2割相当の供給を見込む長期供給契約を締結している。