RSテクノロジーズ(3445)22/12期WEB説明会招集通知メモ 23/12期も最高益期待
23/12期1.8%増収営利横ばい予想は例年通り慎重予想で増額期待から連続最高益へ
株価3160円(3/24) 時価総額830億円 発行済株26283千株
PER(23/12DO予想:10.4X)PBR(1.77X)配当DO予18.5円 配当利回り0.59%
要約
・22/12Q4は22.7%増収43.8%営利増と全事業で好調持続
・23/12期は1.8%増収0.6%営利増、円安一巡で7.7%経常減益予想は慎重で増額期待
・中期経営計画を修正し25/12期に売上高576億円、営利147億円目指すが上振れ期待
22/12Q4は22.7%増収43.8%営利増と全事業で好調持続
22/12Q4は売上高122.31億円(22.7%増)、総利益48.05億円(30.9%増)、営利32.39億円(43.8%増)、経常利益32.30億円(24.4%増)と好調を持続した。事業別に再生ウエハ事業は売上高50.07億円(50.7%増)、営利20.80億円(58.5%増)と、半導体生産の拡大でフル生産が続き伸長。三本木工場、台湾工場の能力増強効果(21年の月産46万枚が22年は月産50万枚)、円安効果等も有り大幅増収増益に。2/27の説明会資料で、企業別ではRS単体が売上高42.11億円(32.6%増)、営利12.82億円(56.7%増)、台湾子会社が売上高25.59億円(55.2%増)、営利7.71億円(85.3%増)と、最大ユーザーのTSMCの生産拡大もあり、上伸した。
プライムウエハ事業は売上高49.99億円(3.0%増)、営利11.90億円(16.2%増)と一部で上海のコロナ混乱の中でもパワー半導体向け中心に増収を確保、収益性は新工場の生産性向上も寄与し、利益率がたかまった。但し中国子会社ではプライムウエハ以外で半導体製造用部材などがサプライチェーン混乱で、売上高50.34億円(2.7%増)ながら、営利9.01億円(11.4%減)と悪影響が出た模様。
第3の柱として期待するDGテクノロジーズの半導体製造装置向け消耗部材を含む半導体設備関連事業は、売上高28.28億円(37.8%増)、営利2.71億円(2.56倍)と、収益性は他の2事業と比較して劣るものの、営利率が4.4ポイント向上し9.6%まで上昇、DG製品の構成比が高まることでMIX良化から利益率が高まり利益の伸びが高まった。
23/12期は1.8%増収0.6%営利増、円安一巡で7.7%経常減益予想は慎重で増額期待
22/12期本決算発表時に23/12期予想を開示しなかったが2/20に正式に23/12期予想を発表、売上高508億円(1.8%増)、営利131億円(0.6%増)、経常利益143億円(7.7%減)予想とした。セグメント、企業別予想開示はないが、半導体生産の停滞、米中半導体摩擦激化の動きもウエハ関連は依然としてタイト感があり、再生ウエハ需要は依然として高い。またプライムウエハも8インチ中心で、パワー半導体向け等で依然として高水準の需要が続いている。さらに第3の柱として捉えるドライエッチング装置向け石英・シリコン製消耗部品は新設の栗原工場のフル寄与が見込まれ、東京エレクトロン宮城向けに着実な供給拡大が見込まれる。このため同社事業は堅調な需要を想定、営業利益は原材料高、燃料費高騰、円安一巡などの影響を生産性の向上、コスト削減でカバーし横ばいを確保、営業外では為替差益の減少影響で経常減益予想としている。
但し、同社の期初計画は総じて慎重な予想をアナウンスすることが多く、需要に合わせた能力増強の寄与が織込まれておらず、今期も増額修正が期待される。
中期経営計画を修正し25/12期に売上高576億円、営利147億円目指すが上振れ期待
同社は毎年中計3カ年の見直しを行っているが、過去、何れも慎重な見通しを立てて、これを大きく上回る実績を積み重ねてきた。その背景には半導体生産の拡大という背景だけでなく、シェアアップ、新分野へ参画、グローバル展開、M&A、また積極的な設備増強などの実行が伴った結果といえる。今回の新中計では25/12期に売上高576億円(前年計画比126億円増額)、営業利益147億円(同47億円増額)、経常利益161億円(同45億円増額)としている。またこの増額計画に沿って、設備増強も怠らず、全事業で設備増強を図る計画にある。
現状、23/12期予想について慎重な計画となっており、今後も中計の前倒し達成が続くと見られる。
(H.Mirai)
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