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工作機械工業会4月受注確報 4月14.4%減1327億円と弱含み続く

4月の工作機械受注が1327億円(14.4%減)、4ヶ月連続で内外ともに減少続く

 5/24の15時に日本工作機械工業会の4月工作機械受注確報が開示された。4月受注は1327億円(同月比14.4%減)と4ヶ月連続同月比減となった。4月としては2017年4月の1337億円に次ぐ歴代5位の金額に止まる。

 

 

外需は10.7%減910億円と4カ月連続で同月比減も2ヶ月連続900億円超は確保

 

 外需は910億円(同月比10.7%減、前月比0.7%減)と同月比4ヶ月連続減少、2ヶ月連続で2ケタ減に。但し4月としては2018年4月の946億円に次ぐ歴代3番目の金額で、高水準は確保している。主要4業種では同月比で「航空・造船・輸送用機械」のみ増加、「一般機械」は279.2億円(同月比3.8%減)も前月比で11.8%増と2ヶ月ぶり270億円超に。電気・精密は141.4億円(同月比26.0%減)と中国、米国で不振。自動車も202.8億円(13.3%減)と2ケタ減に。一方、「航空・造船・輸送用機械」は84.8億円(同月比39.5%増、前月比39.6%増)と主要3極全てで前月比増加し4ヶ月ぶり80億円超と一部米国工作機械メーカーの対応不足による日本への振り向け受注増、いわゆる軍需向けも増加している模様。

 

 主要3極別では欧州が同月比、前月比でプラス、アジア、北米向けは同月比、前月比減に。アジアは411.2億円(同月比14.2%減)と4ヶ月連続減も、2ヶ月連続で400億円超に。国別では中国が258.8億円(同月比19.5%減、前月比14.0%減)と春節休み明けながら今ひとつ冴えない動きは続き、同月比4ヶ月連続減、3ヶ月ぶりの260億円割れ。中国の業種では一般機械が102.9億円(26.1%増)と一部盛り返しがみられるが、自動車は90.1億円(16.3%減)、電気・精密も46.8億円(55.5%減)と減少幅が2ケタ減に逆戻りした。その他ではインド66.45億円(2.0倍)、一方で韓国18.35億円(34.8%減)、台湾22.60億円(22.4%減)、タイ12.22億円(46.3%減)など大きく減少に。北米は266.5億円(13.8%減)とこちらも4ヶ月連続同月比減ながら、2ヶ月連続で250億円は確保しており堅調を維持している。アメリカが246.7億円(9.3%減)。主要業種では「航空・造船・輸送用機械」が51.8億円(同月比36.3%増、前月比41.9%増)と好調、一方で自動車25.3億円(31.2%減)、一般機械72.7億円(13.5%減)、電気・精密11.7億円(45.3%減)と厳しい。欧州は207.8億円(同月比0.4%増、前月比5.1%増)と、3ヶ月ぶりに200億円超に。主要業種では一般機械9.4%減を除き同月比増加し、自動車16.3%増、電気・精密16.0%増、航空・造船・輸送用機械が39.8%増に。国別ではドイツが44.1億円(4.3%増)と4ヶ月連続で同月比増加、8ヶ月連続で40億円超と堅調持続、但し業種では一般機械4.1%減、電気・精密17.6%減、航空・造船・輸送用機械20.5%減など自動車6.2億円(21.4%増)以外は減少。その他ではイギリス26.5億円(41.1%増)、トルコ23.3億円(3年間で240億円)52.7%増)、スイス11.9億円 (86.6%増)など、高い伸びに。

 

 

内需は8ヶ月連続同月比減で417億円(21.5%減)と内需の弱さが継続

 

 内需は417億円(同月比21.5%減)と8ヶ月連続で前年同月比減、7ヶ月連続で500億円に達せず内需の弱さが継続している。主要4業種は同月比、前月比で航空・造船・輸送用機械のみ増加。自動車が80.8億円(38.3%減)と6カ月連続減少、半導体不足が長引く中で23年は100億円を超える月がなく設備投資の盛り上がりに欠ける。特に完成車向けが51.7%減と半減が続いている。一般機械も195.1億円(13.3%減)と8ヶ月連続マイナス。但し金型に関しては37.9億円(同月比2.9%増、前月比8.0%増)となり、リーマンショック後の最高額(21年9月の37.6億円)を抜き、新製品開発等に伴う金型需要が拡大している可能性がある。電気・精密は43.4億円(25.1%減)と3ヶ月連続減、半導体関連減速加速を受けた格好に。航空・造船・輸送用機械は19.7億円(80.8%増)と大幅増に。

 

 

4月販売5.8%増1131億円、期末過ぎBBレシオ1.16に回帰、受注残8685億円と高水準

 

 4月販売は1131億円(5.8%増)、4月として2018年の1196億円に次ぐ販売金額に。年度末3月を過ぎ、BBレシオは1.16に回帰した。受注残高は8685億円(同期比7.8%増)と高水準の残高を抱えている。

 

 

主要5社4月受注は9.1%減の351億円は4ヶ月連続で同月比減少、企業間で格差拡大も

 

 日刊工業新聞がまとめる主要工作機械5社の3月受注実績が351億円(9.1%減)と4ヶ月連続での減少。4月よりニデック系の2社の公表がなくなり、5社の開示に変更された。内訳は輸出246億円(0.2%減)、国内105億円(24.9%減)と内外とも減少。5社中牧野フライスだけがプラスで91.46億円(20.8%増)に。オークマは140億円(5.9%減)も、輸出が94億円(16.4%増)と中国市場でのEV関連が堅調だった。ツガミは66億円(25.9%減)と中国中心に調整局面が続く。ここしばらくの状況ではオークマなどの5面MCなど複合加工機メーカーが多品種生産に対応、大型MCでの好調で健闘、一方では自動車メーカーの設備投資低迷で専用機メーカーの不振が立ち、またEV対応でも優劣が出ている。

 

 

 

(H.Mirai)

 

 

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