BASF アジア太平洋と北米でバイオベースの APG®(主に洗浄用途)の生産能力を拡大
バイオベースおよび生分解性界面活性剤の世界的な需要増に対応するため、生産ラインを、タイのバンパコンに新設、米国のオハイオ州シンシナティに増設、2 つの生産ラインは2025 年に稼働予定。
BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、タイのバンパコンと米国のオハイオ州シンシナティの 2 つの拠点で、アルキルポリグルコシド(APG®)の生産能力をグロー バル規模で拡大する(アルキルグリコシドは、ヤシ油を原料としたラウリルアルコールに、ジャガイモやとトウモロコシを原料としたデンプンからグルコースを作り、反応させて製造した、非イオン活性剤。環境・人体にやさしく、完全生分解性)。
BASF は、2つの地域で同時に拡大することにより、APG®のグ ローバルマーケットリーダーとしての地位を強化し、最寄りの供給拠点からより迅速かつ柔軟にユーザーにサービスを提供するとともに、従来の地域間流通量を削減することができる。これらの生産ラインは 2025 年に稼動する予定。
BASF ケア・ケミカルズ事業本部のバイスプレジデントであるメアリー・クリアンは、「今回 の投資により、BASF はあらゆる関連産業における APG®のリーディングサプライヤーと しての地位を確固たるものにしていきます。私たちのお客様も世界中の消費者も、持続 可能な製品の重要性を認識しています。BASF は、優れた性能を持つ持続可能な製品 を提供することに全力を尽くしています。今回の増設により、パーソナルケアやホームケ アだけではなく、産業用・業務用洗浄剤や工業用添加剤分野などさまざまな用途に提供 可能となり、バイオベースおよび生分解性界面活性剤の世界的な未来を実現します」と 述べている。
BASF ケア・ケミカルズ事業本部北米地域担当のシニアバイスプレジデントである マルセロ・ルーは、次のように述べている。「北米における APG®の唯一の生産者とし て、今回の増設は、革新的なバイオベースおよび生分解性界面活性剤をお客様に提供 するという私たちの揺るぎない決意を示すものです。この設備の増設により、ケア・ケミカ ルズ事業部のポートフォリオ全体において、お客様がより持続可能なソリューションに対 する消費者や規制への対応を支援する準備が整いました。」
「タイのバンパコンは、すでに BASF のアジアにおける重要な生産拠点となっています。 この新しいAPG®ラインが中国の金山にある既存の APG®サイトに加わることで、納期短縮とお客様の事業継続性を可能にし、アジア大陸におけるバイオベース界面活性剤 事業の成長と消費者需要の増加をサポートします」と、BASF ケア・ケミカルズ事業本部 アジア太平洋地域担当のシニアバイスプレジデントであるアグス・チプトラは述べている。
BASF は現在、ドイツのデュッセルドルフ、米国のオハイオ州シンシナティ、中国の金山 でAPG®を生産。アジアと北米の地域生産能力を拡大するための投資は、世界的な需要の高まりを契機としたもので、既存の施設を補完するものだ。
APG®は、100%天然の再生可能な原料を使用したバイオベースで、容易に生分解される地球環境に優しい二次界面活性剤。APG®は持続可能で優れた性能を持つだけ でなく、非イオン性であるため他の界面活性剤との配合が可能。APG®はパーソナ ルケア、ホームケア、産業用・業務用洗浄剤、工業用添加剤や農業分野など、さまざま な用途で広く使用されている。
(IR universe rr)
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