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鈴木(6785)23/6期アナリスト協会決算説明会メモ ポジティブ継続

24/626.6%増収9.4%営利増と営利最高予想も円安で増額期待で経常最高益期待

株価(9/26):1204円、  時価総額173億円、   発行済株数14404千株

PER(24/6DO予):7.6X PBR0.75X 配当(24/6予46円) 配当利回り3.8%

 

・23/6期1.1%増収6.5%営利増で最高益と5/16減額修正予想比増額着地、経常は期初通り

・24/6期26.6%増収9.4%営利増と営利最高予想も円安で増額期待から経常、税引最高益へ

・中計予想を改定、25/6期に売上高362億円、営利42億円目標は前倒し達成期待 

・株価は23/6期増額含み、24/6期も新規拡大で連続最高益更新期待で1305円目標にBUY

 

23/6期1.1%増収6.5%営利増で最高益と5/16減額修正予想比増額着地、経常は期初通り

 


 スマホ、自動車電装部品用コネクタを主力に事業展開。23/6期は売上高263.74億円(期初計画比32.74億円未達、5/16減額修正予想比1.31億円増額、新収益認識基準で1.1%増)、営業利益31.51億円(同.084億円未達、同3.19億円増額、同6.5%増)、経常利益32.36億円(同計画通り同額、同4.00億円増額、同4.0%減)、税引利益19.56億円(同1.06億円未達、同1.89億円増額、6.3%減)で着地した。会計基準の変更はあるが、営業利益では初めて30億円を超え、過去最高益、但し経常利益は為替差益減少で前年度比微減に止まった。なお配当は記念配5円を加え年30円とした。

 

 事業別内訳では、主力の部品が売上高190.31億円(5/15中間決算時予想比24.46億円未達、1.9%増)、営利33.57億円(12.3%増)に。内訳は電子部品コネクタが売上高190.31億円(同24.39億円未達、1.5%増)、営業利益27.67億円(同10.3%増)、と大幅な減額となった。これは主力のスマホ向けで減少(単体では27.5%減)が影響している。一方、住友電装向けの自動車電装部品コネクタは売上高36.14億円(同0.06億円未達、3.3%増)、営業利益5.87億円(同22.5%増)と、ほぼ計画通りで、自動車生産回復が遅れがちな中でシェアアップなどもあり収益拡大に。なお出荷数量で115.93億個(2.0%増)となっている。


 機械器具は売上高57.43億円(同6.58億円未達、2.0%減)、営利5.44億円(10.8%減)。各種自動機器は仕入部材逼迫で生産の遅れ等が有り、売上高34.13億円(7.3%減)に止まる。一方で医療組立は売上高23.30億円(7.0%増)とアイテム1が6.60億円(1.8%減)と海外生産化で減少も、アイテム2が16.780億円(11.0%増)と拡大し、増収を確保した。

 

 全体として売上が期初計画比大幅減も、利益面では円安効果、生産効率向上などでカバーし、期初計画並みの経常利益を達成することができた。

 

 四半期推移ではQ3をボトムにスマホ向け、自動車向けなどがQ4から受注が回復しており、売上面でもQ4の中で回復に向かい、結果としてQ4がQ3比2.5%増収、10.8%営利増、経常2.1倍となり、Q3時点で減額修正した数字に対し増額となった。期初計画比ではスマホ不振の影響で売上が大幅未達も、円安効果や材料高に対する価格是正、生産効率改善などで利益は期初計画をほぼ充たす形となった。

 

 

24/6期12.2%増収14.5%営利増と営利最高予想も円安で増額期待から経常、税引最高益へ

 

 24/6期会社予想は売上高259.92億円(12.2%増)、営利36.08億円(14.5%増)、経常利益35.91億円(11.0%増)、税引利益22.04億円(12.7%増)、配当46円(16円増配)予想と最高益更新予想で大幅増配計画とした。

 

 

 部門別では、部品事業が215.57億円(13.3%増)、機械器具64.55億円(12.4%増)、金型15.72億円(0.7%減)予想。部品事業では自動車電装部品コネクタの販売単価構成の見直しから売上高が36.08億円(1.5%減)予想となっているが、実質は住友電装向けシェアアップを想定している。電子部品コネクタは154.18億円(1.5%増)を見込む。スマホ向け不振と言われる中で、同社はアップル向けに新モデル向けに増加しているとのことで、増収を見込む。機械器具は売上高40億円(17.2%増)予想。車載関連部品で、18.87億円(9.8%増)とトヨタヤリス向けリチウム電池部品の拡大(12.90億円、21.2%増)が続くも、B社向け快適性部品(5.54億円、10.8減)が計画比伸びない見通しに。一方で住友電装向け自動車ワイヤーハーネス生産装置、LEDフリップチップ実装機などの投入でその他が21.13億円(24.7%増)予想に。医療組立はアイテム2の自動化設備導入で売上高23.72億円(6.1%増)、アイテム2が18.23億円(9.2%増)、アイテム1が6.49億円(1.7%減)予想に。

 

 利益面では新工場建設での償却負担増が一巡、増収効果、円安継続で収益拡大見通しに。

 

中計予想を改定、25/6期に売上高362億円、営利42億円目標は達成可能

 

 会社側では8/30の決算説明会で中期業績見通しを収益認識基準の見直しなども有り、改めて新中計を開示。26/6期に売上高364億円、営利50億円を目指す見通しとした。

 

 

 中身は部品事業で車載部品の生産アイテムを拡大し、スマホ向けはミリ波対応もあり、新たなコネクターユーザーへの拡販を図る。機械器具では自動車向け専用機とLEDフリップチップ実装機の拡大、医療機器組立の新工場での本格生産増を見込む。実際、車載部品では新アイテムの成約が見えており、新中計の達成は可能とみられる。

 

 株価は9/25の説明会を受けて年初来高値更新、9/25には1231円を付けている。24/6期会社予想EPS153.50円に対しPER7.9倍は東証プライム電機平均PER19.8倍に対し割安感があり、類似企業のエノモトのPER9.2倍に対しても割安、配当利回りも高く魅力的となっている。しかも営業利益で連続更新、経常利益も改めて最高益更新が見込まれる。新分野でヤリス向けなどリチウムイオン電池関連の事業拡大なども加わり、今後、スマホでもミリ波対応などで精密コネクタ用部品の拡大も見込まれ、引続き最高益更新が続くと見込まれ、ポジティブ継続と考える。

 

 

 

(H.Mirai)

 

 

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