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ジルコニウム輸出入Report#15鉱石と粉塊その他輸入 インドネシアからの鉱石輸入増加

   日本のジルコニウム鉱の輸入は、輸入全体の3分の2を占めるオーストラリアからの輸入量が減少している。ただ、インドネシアからの輸入量か増えている。一方、粉塊は、昨年輸入量が多かった中国からの輸入が2023年に入って無い。

 

【1】ジルコニウム鉱輸入概要

   財務省の貿易統計によると、2023年10月の日本の精鉱を含むジルコニウム鉱輸入量は、1,056トンだった。前年同月比24.7%減少し、2か月続けてのマイナスとなった。

 

2023年10月の同輸入平均単価は、キロあたり394円、前月より14円安だった。前月は、1月以来の400円超えとなったが、再び割り込んだ。それでも全体的に横ばいから上昇の様相が継続している。

 

   2023年1-10月の同累計輸入量は、1万9,225トン、前年比21.4%減少した。それでも引き続き2020年、21年の同累計を上回っている。

 

【2】ジルコニウム鉱輸入先

   日本のジルコニウム鉱の輸入は、輸入量全体の3分の2をオーストラリアからのもので占めている。これに続くのが、セネガル、インドネシア、ロシアである。このうち、2023年は、インドネシアからの輸入量が増加しており、オーストラリアからの輸入量減少分の一部を支えている。

 

   ジルコニウム鉱石の輸入平均単価は、オーストラリアからのものが比較的低位に安定している。これと同じかそれ以上に安いのがインドネシアからのものである。

 

   2023年10月のジルコニウム鉱の主要な輸入先と輸入量とキロあたりの同輸入平均単価は以下の通りである。

 

マレーシア      41トン  351円

インドネシア    308トン  289円

ロシア       126トン  745円

米国          38トン  567円

セネガル       100トン  333円

南アフリカ      60トン  377円

オーストラリア   383トン  368円

 

【3】ジルコニウム粉塊輸入

   日本の財務省は、昨年からジルコニウム粉塊の輸入について統計データの公開を始めた。まだ輸入があった月は、10回だけである。昨年が年間6回、2023年が10月までに4回である。今回10月も輸入が無かったが、前月までの同輸入量と輸入平均単価は、以下の図のようになる。

 

   この昨年6回と2023年4回の輸入先を見ると、昨年がフランスと中国からの輸入がほぼ半々で占めていた。しかし、2023年は中国からの輸入がなく、大半がフランスからの輸入で占められた。また米国からの輸入も1割強占めている。

 

【4】ジルコニウムその他輸入

   財務省は、昨年から、ジルコニウム粉塊以外のその他の輸入についても統計データの公開を始めた。それによると、2023年10月のジルコニウムその他の輸入量は7,050キロ、4か月ぶりに1トン以上の輸入があった。また同輸入平均単価は、キロあたり5,306円だった。

 

   ジルコニウムその他の主要な輸入先は、中国と米国で、輸入量全体を2分し、ほぼ半々を占めている。

 

   2023年10月のジルコニウムその他輸入の主要な輸入先と輸入量と、キロあたりの輸入平均単価は以下の通りである。

 

中国           7,000キロ     5,097円

ドイツ         50キロ3万4,520円

 

※記事内のグラフ・図表は、MIRU.comにて作成

 

(K.AKIYAMA)

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