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中国のニッケル銑鉄&鉱石価格動向(24年7月第2週)  下落、銑鉄価格1000元割れ

 2024年7月第2週の中国のニッケル銑鉄とニッケル鉱石価格は下落している。ニッケル銑鉄(NPI)価格は5月の直近高値から段階的に値下がりしている。一時落ち込んでいたインドネシアでの供給が戻るとの観測が強まる反面、中国景気の低迷長期化で需要は戻らず、価格の押し下げ要因となっている。

 

■インドネシア増産、中国需要は低迷

 

過去3ヶ月間のニッケル銑鉄価格の推移(NPI content 10-15% China)(RMB/Nickel/MTU)

 

 ニッケル銑鉄価格は7月4日に高値RMB985/MTUを付けた。5月末にRMB1010に上げて2023年11月末以来およそ半年ぶりの高値を回復したが、ここをピークに段階的に値下がり。6月27日に節目のRMB1000を割り込んだ。

 上海有色網(SMM)の7月3日のリポートによると、インドネシアでは3月に当局による生産企業の承認遅れからNPI供給が細っていたが、「7月以降は生産ラインも新設されて供給が増える」見通し。一方で、中国では6月の製造業景況感指数(PMI)が2ヵ月連続で好不況の節目である50を下回った。不動産不況の悪化も続いている。需要の弱さが続くとの観測が強まる中、「華南地域の製鉄所では最近、NPIの取引価格が過去最安値を付けた」(SMM)といい、中国全土でもセンチメントは悪化しつつある。

 

関連記事: 中国経済、一段の悪化 1-5月不動産開発投資ついに2ケタ減 景況感や融資も悪い | MIRU (iru-miru.com)

 

過去3ヶ月間のニッケル鉱石価格の推移(1.8min CIF China)($/ton)

 

 一方、中国のニッケル鉱石価格は横ばい。4月4日に付けた仲値$72/tonから3か月以上値動きがない。水準としては2020年夏以来の安値圏。

 中国国内でのニッケル鉱石の供給自体は充足しているとの見方が続いている。取引自体も少なく、 Ferroalloynetも6月下旬のレポートで、「膠着感が強まっている」と指摘した。Ferroalloynetは「中国の輸入業者は需要低迷を背景に輸入価格を引き下げたいが、例えば中品位のニッケル鉱石の取り扱いが多いフィリピンの生産業者側は高価格での輸出を望んでいるため、価格の折衷が難しくなっている」とも指摘した。

 

■ニッケル精錬価格は米利下げ先延ばし観測が重荷に

 

過去3か月間のLME($/ton)とSHFE(RMB/ton)のニッケル価格の推移

 

 精錬ニッケル価格は低位横ばい。ロンドン金属取引所(LME)でのニッケル価格は7月5日に現物$1万7175/tonを付けた。上海先物取引所(SHFE)のニッケル価格は7月7日に現物でRMB13万7286/tonとなった。どちらも5月下旬に直近高値を付けた後、ずるずると下落する展開。ただ、LMEは$1万7000ちょうどが、SHFEもRMB13万半ばがそれぞれ下値支持線となり、それ以下に売り込む動きもみられない。

 中国景気の低迷が長期化する一方、米利下げ観測も遠のき、米ドルの他国通貨に対しての高止まりなども売り圧力となっている。

 

関連記事: LME Weekly 2024年6月17日-21日  米FOMCタカ派姿勢、ドル高などでCu5週続落 | MIRU (iru-miru.com)

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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