住友商事は29日、マダガスカル共和国で推進中のニッケル事業「アンバトビーニッケルプロジェクト」について、英国裁判所に Restructuring Plan（英国法に基づく債務整理手続、RP）を日本時間28日に申し立てたと発表した。

　同社は100パーセント子会社である Summit Ambatovy Mineral Resources Investment B.V.（オランダ王国アムステルダム）を通じて、マダガスカルのニッケル採掘事業会社である Ambatovy Minerals S.A.、精錬会社であるDynatec Madagascar S.A.に各 54.17％の出資を行っており、Korea Mine Rehabilitation and Mineral Resources Corporation（韓国江原道）と共同で事業を行っている。

　同手続きは2024年3月期に発生したプラント設備の不具合の対応を通じた高位安定操業や、体質改善の取り組みの一環だという。5月には3月期第4四半期連結決算における同プロジェクトの減損損失(約890億円)を報告しており、「昨今の市場環境も織り込んで、あらゆる選択肢を俎上に載せて、関係ステークホルダーにとって最適・最良な結果となるような方針を見定めていく」と方針を示していた。

（IRuniverse K.Kuribara）

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