DOWA、秋田県大館市のリサイクル事業拠点を増強で処理能力は2倍に――「10月の操業開始を予定」
2024/09/30 19:35 FREE

DOWAホールディングスグループのDOWAエコシステムは30日、子会社であるエコリサイクル(秋田県大館市)の第3工場を建設したと発表した。これにより、同社の家電4品目(テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコン)を含めた月間処理能力は2,500トンから、2倍の約5,000トンになるという。今後、試運転を続けながら10月の操業開始を予定している。
第3工場は最新のコンベアや選別機を備えた専用ラインにより、冷蔵庫に含まれる断熱材(ウレタン)の選別精度を改善することで、リサイクル効率の向上を図っている。将来的にはウレタンを燃料としてリサイクルすることも検討しており、資源循環の強化とともに脱炭素に向けた取り組みを推進していく。1日当たりの処理能力は99.2トンで、新規雇用者は10人になるという。投資額はおよそ10億円。
エコリサイクルは2000年に操業を開始し、家電4品目の再商品化事業や携帯電話・ゲーム機などの小型家電、OA機器等のリサイクル事業を展開してきた。最近はこれらの事業に加えて、プラスチックのリサイクルや、DOWAグループの小坂製錬(秋田県小坂町)向けの各種リサイクル原料の前処理、自治体の一般廃棄物処理なども手掛けている。
家電4品目の入荷台数は操業開始時の2倍以上となっており、今後も資源循環型社会の形成の流れを受けて、小型家電のリサイクルや各種リサイクル原料前処理の需要拡大が見込まれているという。
(IRuniverse G・Mochizuki)
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