DOWAエコシステム 九州地区において環境・リサイクル事業を拡大
熊本県宇城市にエコシステムリサイクリング熊本工場を新設
九州地区におけるDOWAの環境・リサイクル事業拠点
DOWAホールディングス(株)(東京都千代田区外神田四丁目14番1号 資本金:364億円 社長:関口 明)子会社のDOWAエコシステム(株)(同所 資本金:10億円 社長:矢内 康晴)は、1月17日、熊本県宇城市の熊本工場に、エコシステムリサイクリング(株)(埼玉県本庄市仁手1781番地 資本金:3億円 代表取締役社長:江島 光一郎)熊本工場(以下、新工場)を新設すると発表した。
新工場は、DOWAエコシステム熊本工場の敷地内に建設中のアクトビーリサイクリング(株)(熊本県水俣市塩浜町278番地6 資本金:2億円 代表取締役常務:土田 錠)熊本工場の建屋内に併設され、九州地区への集積が加速する半導体産業を主な顧客として貴金属リサイクル事業を展開し、拡大が見込まれるリサイクルニーズに応えていく。なお、新工場の着工に先立ち、2025年1月16日に熊本県による立ち会いの下で宇城市と企業立地協定を締結した。
新工場が入居する建屋(完成予想図)
貴金属リサイクルとは
貴金属は高い耐腐食性や電気伝導性などの優れた物理的・化学的性質を持つため、さまざまな産業分野において欠かせない素材。一方で、貴金属を含んだ天然資源は枯渇性と偏在性の問題を抱えており、貴金属の安定供給のためにはリサイクルの重要性が高まっている。半導体産業においても、最終製品に貴金属が多く用いられるため、製造過程で発生する廃棄品やめっき液などのリサイクルが求められている。
エコシステムリサイクリングとは
エコシステムリサイクリングは、国内3工場体制(東日本工場:埼玉県本庄市、西日本工場:岡山県岡山市、北日本工場:秋田県小坂町)のもと、電子部品などのリサイクル原料から、貴金属やレアメタル、ベースメタルなどの金属リサイクルを行っている。国内4箇所目となる新工場を通じて、国内のリサイクルネットワークをさらに拡充し、九州地区で拡大するリサイクルニーズへの対応を強化していく。また、建屋を共有するアクトビー熊本工場の破砕・選別、プラスチックのペレット成形、RPF(固形燃料)製造などの工程との組み合わせにより、さまざまなリサイクル原料への対応が可能となる。新工場およびアクトビー熊本工場は、ともに2025年7月頃の操業開始を予定。
九州地区におけるDOWAの環境・リサイクル事業
同社の環境・リサイクル事業は、2006年に九州地区へ本格進出し、非鉄金属・プラスチックの高付加価値化やRPF製造などを通じて事業拡大を進めてきました。DOWAエコシステム熊本工場において、エコシステムリサイクリングおよびアクトビーのさらなる事業拡大を図るとともに、将来的に大量排出が見込まれるリチウムイオン電池、太陽光パネルのリサイクルなど、新規事業展開も検討し、九州地区における環境・リサイクル事業の拡充を進めていく。
【新工場の概要】
1. 所在地 : 熊本県宇城市松橋町萩尾地内 (DOWAエコシステム熊本工場内)
2. 建築面積 : 約500㎡
3. 着工時期 : 2025年3月
4. 操業開始時期 : 2025年7月(予定)
5. 投資金額 : 約3億円
6. 新規雇用人数 : 約5名(操業開始時点)
(IR universe rr)
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