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週刊バッテリートピックス「豊田通商、韓国LGと米合弁」「村田製がマクセルに一次電池売却」など

2025/06/22 13:55
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 2025年6月16日~6月22日のバッテリー業界では、豊田通商による韓国LGとの米国でのリサイクル合弁設立が大きな話題だった。米国の関税政策に収まる気配が見えにくい中、日韓企業が協力して米国事業を展開するケースは増えそうだ。古河電池や、村田製作所の電池事業の売却など、電池事業の整理の話題も目立った。

 

<国内>

●古河電工、古河電池の売却に異議なし

 古河電気工は6月20日、「鉛電池子会社の古河電池の売却に同意する」と発表した。

 

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●GSユアサ、滋賀工場の着工を一部延期

 大手電池メーカーのGSユアサは、滋賀県守山市で建設予定の電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池工場の着工を一部延期する。6月20日付の日本経済新聞が6月19日までにわかったと伝えた。

 

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●豊田通商、韓国LGと電池リサイクル会社 米国で

 豊田通商は6月19日、「韓国LGグループの電池子会社であるLGエナジー・ソリューション(LG Energy Solution)と、車載用電池のリサイクル合弁会社を米ノースカロライナ州に設立することで合意した」と発表した。

 

関連記事:豊田通商、米国でLGグループと車載用電池リサイクルの合弁会社設立 | MIRU

 

●マクセル、硫化物系全固体電池の劣化を解明 村田製から一次電池事業を買収

 マクセルは6月19日、自社ホームページ上で、「次世代電池技術として注目される硫化物系全固体電池における容量劣化のメカニズムを明らかにした」と発表した。全固体電池の長寿命化の実現に役立てる。

 

プレスリリース:マクセル|マクセルが全固体電池の長寿命化に向け容量劣化メカニズムを解明

 

 同社を巡っては村田製作所が6月16日、「子会社の東北村田製作所が手掛けるマイクロ一次電池事業を、マクセルに譲渡する」と発表していた。2025年内に手続きを完了する。

 

 

プレスリリース:マクセルへのマイクロ一次電池事業の譲渡に関するお知らせ | 村田製作所

 

●YKK、静岡・清水マリンビルにガラス型ペロブスカイト太陽電池

 YKK APは6月18日、自社ホームページ上で、「静岡県と共同で、静岡県の事業としては初めてとなるガラス型ペロブスカイト太陽電池の導入実証を開始した」と発表した。清水マリンビルにガラス型ペロブスカイト太陽電池を設置し、2025年6月-2026年3月までの約10ヶ月間、連続使用下での耐久性などを検証する。

 

清水マリンビルの窓に設置されたガラス製太陽電池

(出所:静岡県ホームページ)

 

プレスリリース:静岡県におけるガラス型ペロブスカイト太陽電池の導入実証開始 | YKK AP グローバルウェブサイト

 

●プロジェクト・ブルー、電池サプライチェーンの安全保障でオンラインセミナー

 市場調査会社プロジェクト・ブルー(Project Blue)は6月18日、「Battery Supply Chain Security in a Changing World(変化する世界における電池サプライチェーンの安全保障)」と題するオンラインセミナーを開催した。

 

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●VOLTA、リチウムイオン電池等広域的資源化のモデル事業者に

 エンビプロ・ホールディングス傘下のVOLTA(本社:静岡県富士市」)は6月17日、「東京都環境局が公募した『リチウムイオン電池 混ぜて捨てちゃダメ!プロジェクト 令和7年度リチウムイオン電池等広域的資源化モデル事業 協働事業者』に採択された」と発表した。

 

関連記事:VOLTAが東京都環境局のモデル事業者に採択 | MIRU

 

<海外>

●「2025国際水素エネルギー・燃料電池自動車大会」開催 6月18日-20日、上海

 

 

 「2025国際水素エネルギー・燃料電池自動車大会」が6月18日-20日、中国上海市で開催された。中国内外から約300社が参加した。

 

プレスリリース:SNEC PV+ 第十九届(2026)国际太阳能光伏&储能技术与装备(上海)大会暨展览会

 

●台北で電動バス炎上 国内でもごみ発火相次ぐ

 台湾・台北市で6月16日夜、電動バスが走行中に爆発し炎上する事故が発生した。搭載されていたバッテリーは日本拠点の中国系企業であるAESC製。

 

関連記事:台湾でEVバスが炎上! 日本製バッテリーを搭載していたが・・ | MIRU

 

 リチウムイオン電池の発火事故も引き続き多い。福岡市などの複数の市町村が、6月に入りごみ分別について注意を呼び掛けている。

 

(IR Universe Kure)

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