2025年9月中旬~9月下旬のレアアース市況は横ばい。中重希土類を中心に多くの鉱種が9月上旬から値動きがない。国慶節・中秋節に伴う中国の大型連休を控える上、需要と供給がともに弱く、取引自体も薄くなっている。
中国は10月1日から10月8日まで大型連休に入る。直前に当たる9月下旬は例年なら駆け込み的に取引が増える時期だが、今年は「8月発表の同国のレアアース産業統制強化で供給懸念が高まり、9月上旬に前倒しで駆け込み取引が増えていた」(上海有色網(SMM)の9月19日レポート)。この影響で、既に9月下旬分の取引は消化されてしまったとの見方がある。
■中国レアアース指数も足踏み
中国の業界団体である中国稀土協会が9月22日に発表したレアアース価格指数は221.4と、前日の220.1から上昇した。8月下旬に付けた233をピークに9月に入ってからは調整が続く。それでも過去1年半余りの最高値圏にある。
中国レアアース指数の推移
(出所: 中国稀土協会)
■ネオジムは110ドル挟み小動き
金属ネオジムの価格推移(99% FOB China)($/Kg)
磁石向け需要が多い軽希土類の金属ネオジムは9月18日に仲値$110.25/kgを付けた。足元では$110を挟み小動きとなっている。9月上旬に2年5か月ぶりの高値である114.25/kgに上げ、ここをピークに調整している。
SMMは「最終需要が引き続き弱く、取引先の必要以上の材料を調達する動きが鈍い一方、生産者側もコスト高から安易な値下げには応じられず、弱いムードの中でバランスが保たれている」と分析した。
■すべて9月4日から横ばい
金属テルビウムの価格推移(99% FOB China)($/Kg)
金属ランタンの価格推移(99% FOB China)(S/Kg)
金属ジスプロシウムの価格推移(99.5% FOB China)($/Kg)
他の鉱種は9月4日から横ばい。いずれもこの日に一段高となり、過去数か月ぶりの高値圏に上昇していた。
●9月19日
中国税関総署が9月19日に発表した8月の貿易統計月報によると、同国の8月のレアアース製品の輸出量は前年同月比19.6%増の1万3128トンで、増加率は7月の14.5%増から改善した。
一方、米ブルームバーグ通信は同日、「税関当局が公表した統計に基づき同社が算出したところ、消費財や戦闘機に使われる高性能磁石を含むレアアース製品の輸出量は8月に7338トンと、2012年前半以降で単月では最大となった」と伝えた。
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●9月17日
米国際開発金融公社（U.S. International Development Finance Corporation、DFC）は9月17日、ホームページ上で、「ウクライナ復興に向けた投資基金に、ウクライナ政府と共同で計1億5千万ドル（約220億円）を拠出する」と発表した。
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●9月10日
オーストラリア資源大手のアクセルREE（Axel REE）は9月10日、事業展開するブラジルの鉱山でガリウムとレアアース鉱床を発見したと発表した。
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●9月10日
ロイター通信は9月10日、「インド鉱山省がミャンマーの有力な反政府勢力の協力を得てレアアースのサンプルを入手しようとしていることが分かった」と伝えた。ミャンマー産レアアース鉱石は中国が長年輸入しており、中印間のレアアース獲得競争が激化している。
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●9月10日
アルコニックスグループで肉盛溶接用の専門材料を製造・販売する東海溶業(本社:愛知県)は9月10日、愛知溶業と明和製作所が5月に締結した協業計画に参画すると発表した。
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●9月9日
オーストラリアのリチウム企業リビウム（Livium）は9月9日、レアアース抽出技術でメルボルン大学と協力すると発表した。
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(IR Universe Kure)
