赤澤亮正経済産業大臣は2日、参議院経済産業委員会に出席し、タングステンの供給代替先の確保やリサイクル強化対策について、「特定国への依存から脱却するためには、供給網の多角化を進めていくことが重要であり、経産省としても出資や助成金支援により鉱山開発や精錬事業の案件組成を後押ししていく」と述べた。
リサイクルについては、「タングステンを原料とする超硬工具の民間団体が、ユーザーに対して使用済み工具の返却を求めているところであり、経産省としても産業界と連携しながらリサイクルに取り組んでいく」と意欲を示した。
また、中国のタングステン輸出規制についても言及し、「経産省としては中国政府に対し、取引において過度な情報を要求するなといったことも含めて繰り返し申し入れを繰り返している。それでもなかなか効果がみられないことは問題ではあるが、昨年10月には私からも中国商務部部長に対して、輸出規制に対する強い懸念を表明した。さらには、WTOの場などにおいても同志国とともに申し入れをしており、粘り強く交渉をしていく」と報告した。非軍事利用を証明するためのトレーサビリティ確保などを企業が行うための支援については「中国の過度な情報要求を容認することになりかねない」とし、慎重な姿勢をみせた。
レアアースのリサイクル目標設定は中国リスクを考慮
同委員会では重要金属資源確保の方針についても質疑があり、赤澤大臣は、「レアアースの安定供給を確保していくためには、鉱山権益の確保のみならず、国内のレアアースリサイクルも大変有効な手段」と強調。「例えば、ネオジウム磁石については、都市鉱山に加えて製造工程で発生する端材からレアアースを取り出すことも極めて重要であり、レアアース原料リサイクル設備の導入支援も行っている」と報告し、リサイクル目標値を定めて必要量の確保に努めていく意思を示した。
また、同事案における懸念点として、「中国がレアアースの輸出管理を実施している中で、目標値をカッチリと公にすると経済安全保障上のリスクが生じ、中国から色々なことを仕掛けられる可能性もある」と伝えた。
※画像は経産省インターネット審議中継HPより引用
(IRuniverse K.Kuribara)