長く急騰してきたタングステンAPT価格が下落に転じた。6月5日に高値$3180/MTUと、それまでの$3280から値下がりした。中国価格が3月をピークに下落傾向が続き、国際価格も追随する動きが出始めていた。しかしその中国価格は鉱石価格が持ち直すなど別の動きもみられ、先行きの価格動向は見極めづらくなっている。
過去3か月間のタングステンAPT価格の推移(EU Free market)($/MTU)

タングステンAPT価格は4月22日-23日に付けた高値$3300が現時点での過去最高値となっている。6月5日は仲値では$3040に下落した。中国価格の下落でタングステンカーバイトや純タングステンスクラップなどが下落し、APTがどこまで持ちこたえるかが注目されていた。
一方、中国価格はAPTが5月8日から横ばい。3月13日-19日をピークに下落が続いたが、5月に入り様子見となっていた。鉱石価格はやはり下落していたものの、6月5日にRMB45万/mtとやや持ち直した。
過去3か月間の中国のタングステンAPTと鉱石価格の推移(WO3 65%) (RMB/mt)

中国でのタングステン価格の下落には、原料のだぶつきを指摘する声がある一方で、「資源枯渇や輸出統制などのファンダメンタルズ(基礎的条件)は変わっていない」(タングステンを扱う専門商社の中国人トップ)となお救急不足を警戒する声もあり、見方が分かれている。