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新幹線や自動車のアルミ部材の高度リサイクル〜ハリタ金属

 第8回 新広島資源循環プロジェクト本会議(オンライン)での、ハリタ金属株式会社(本社;富山県高岡市)の企業および事業案内。ここでは同社の新幹線、自動車のアルミ部材高度リサイクル、グリーンおよびデジタルトランスフォーメーションを紹介する。ハリタ金属は、設立1975年8月(創業1960年6月)の金属リサイクルおよび産業廃棄物処理業者である。同社取締役櫻木氏による会社紹介。

 

 

Purpose(存在意義)は、幸せの伝播で未来を変えていく!

 ハリタ金属の主な工場は、本社および同県射水市のリサイクルセンターになる。リサイクルセンターには大型破砕機が2基、また縦型シュレッダーも設置、規模的にも大きな工場になっている。

 

 家電リサイクルAグループ(パナソニック、東芝他、国内21社認定)の北陸信越地区担当の大臣認定リサイクル企業であり、年間処理量は約30万台以上になる。また、小型家電の大臣認定リサイクル企業でもあり、富山県・石川県・福井県からの排出物を処理している。

 

 さらに自動車リサイクルの破砕事業者認定も受けており、年間リサイクル量は約3万台になる。エンジンやタイヤなどの取り外しは外注業社に委託し、同社ではいわゆる自動車ガラを破砕処理している。

 

 現在、同社は企業理念を「Purpose(存在意義)」と表し、スローガンに「for Well-Being〜幸せの伝播で、人と地球を未来へつなぐ。」を掲げている。

 

 

図

 

 

 また「Mission」として「We Create.私たちは、つくる。」を掲げる。この内容は「私たちは未来を変えていく「社会的意義ある新たな価値」をつくり、サステナブル社会を実現していきます。」というものだ。

 

 さらに「vision」として「We Change.私たちは、SDGsを軸に据えた「経営ビジョン2030」・「人事ビジョン2030」を策定・実行します。」を挙げる。そして総括としての企業メッセージを「私たちは、幸せの伝搬で未来を変えていく。」としている。

 

 

世界の二大戦略潮流 GX & DXを実践

1)新幹線アルミ水平リサイクル

図 これは廃棄された新幹線N700Sのアルミ部材(現状では工場発生端材)を再び部材としてリサイクルし「新幹線to新幹線」を行うもの。高速鉄道では世界初のアルミ水平リサイクルになる。

 

 JR東海とハリタ金属、日本車輌(日立グループ)、三協立山が協業した「新幹線リサイクルコンソーシアム」の設立により実現した。これは、元々約7年前に日本アルミニウム協会が発起したもので、5年ほどかけて体制を整備し、2年前の2020年にリサイクルループの稼働にいたった。

 

 資源循環のカギは、combination『新結合』することでinnovationを起こせるということ。

 

 時代は個人戦から→団体戦へとシフトした。

 

 企業コンソーシアムによる水平リサイクルで得られるもの

 

① SDGsの具体的な成果

② Circular Economyの推進と横展ノウハウ蓄積

③ Carbon Neutral の強力な手段 (特にScope3対応)

④ TCFD等の社会要求への対応

⑤ 資源不足・安全保障への対応

⑥ サプライチェーンへのバージン投入減

⑦ 原材料の価格・為替変動ヘッジ

 

2)自動車部品 製造工程内発生

アルミニウムスクラップクローズドループ

 ハリタ金属では、自動車におけるアルミ部材の高度リサイクルを進めている。以下は同社のアルミニウム資源の高精度・安定資源化モデルプロジェクト他である。

 

 

図

 

図

 

 

 こうしたリサイクル材の利用の推進、すなわちCircular Economyの展開により、GHG排出を削減し、Carbon Neutral実現へ向けて、ハリタ金属は事業規模の面でも、技術の面でも、戦略面でも、リサイクル大手として、一層国内静脈産業をリードしていく。

 

 

(IRuniverse kaneshige)

 

 

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