岩谷産業・コスモ 国内初 トラックターミナル内に水素ステーションを建設
岩谷産業(株)(本社大阪 間島寬社長)とコスモエネルギーホールディングス(株)(本社東京 桐山浩社長)のグループ会社であるコスモ石油マーケティング(株)(本社東京 森山幸二社長)は2月18日、水素ステーション事業協業のため、新会社「岩谷コスモ水素ステーション合同会社」を設立したと発表した。
新会社では、FC(燃料電池)トラック向けの水素ステーション「岩谷コスモ水素ステーション平和島(仮称)」を2024年中に建設する。建設予定地は、日本自動車ターミナル(株)(本社東京 藤田裕司社長)が運営する京浜トラックターミナル内で営業している「京浜トラックターミナル平和島SS」(延べ面積1,774m2)の隣。トラックターミナル内での水素ステーション建設は国内初となる。
岩谷コスモ水素ステーション平和島 完成イメージ
同ステーションの敷地面積は、給油スペースを含めて2,463m2。供給能力600Nm3/h以上で充填圧力82MPa(メガパスカル)となる。FCバスステーション対応のオフステーションである「イワタニ水素ステーション東京有明」よりも敷地面積は狭いが、供給能力・充填圧力は高い。
京浜トラックターミナルは、敷地面積24万2,068m2を持つ日本最大級のトラックターミナルで、10棟の荷扱場と5棟の配送センターがあり、24時間稼働している。東京港と羽田空港に近接し、緊急性のある輸送業務にも対応している。
京浜トラックターミナル
今回建設するオフサイト型水素ステーションは、液化水素を貯蔵しておく「貯槽」、ガスに変える「気化器」、高圧圧縮する「圧縮機」、高圧の水素を貯蔵する「高圧蓄圧器」、車両に供給するための「ディスペンサー」などから構成されており、走行可能な距離約650~750kmの燃料電池自動車(FCV)なら約3分で充填できる。
岩谷産業では、圧縮水素ガスよりも省スペースで大量に貯蔵できる液化水素貯蔵型水素ステーションの建設を基本としている。
オフサイト型水素ステーションの構成
(IRUNIVERSE ISHIKAWA)
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