パナソニック4680バッテリー生産2031年4倍200GWh北米拡大
パナソニックは現在のバッテリー生産の急拡大を発表したとバッテリーニュースが伝えた。報道によると具体的な生産量を現在の4倍の200GWhまで大幅拡大を2031年までに行う。特に拡大は主に北米で生産を集中拡大する。
パナソニックグループ社社長&CEO楠見雄規氏がロイターへ語った所では、北米で少なくても2ヵ所のバッテリー生産拠点が検討されており、ネバダ州、カンサス州若しくは何処かの州とされた。
パナソニックグループはEV車用バッテリーへの投資が最優先領域となっており、特に北米の将来需要の拡大とEVバッテリー投資の収益性の再評価もなされた様で、その結果4倍までのバッテリー生産急拡大計画が決定されたと思料される。
これまでEVバッテリーへの投資が慎重であったパナソニックのEVバッテリー事業の将来展望の見直しの背景には、EVバッテリーの収益性が必ずしも十分でなかったと思われたが、収益性の再評価の理由の一つが、4680バッテリーの容積当たりのエネルギー密度を1,000Wh/リッターまでの性能向上も指摘されている。EVバッテリー生産技術やバッテリー性能の大幅な改善なども再評価の理由と予想される。
EVバッテリー生産では早期に頭角を現したパナソニックだが、テスラとの相互の関係は他の巨大バッテリー企業との提携やテスラの中国企業のバッテリーへの傾斜など、パナソニックへの依存関係が希薄なっていた。
今回ネバダ州で新たな生産拠点を設置する計画から、再度テスラとの相互依存関係が深まる可能性が想定される。今後2番目の生産拠点のカンサス州若しくはその他の州では、どこの自動車メーカーと提携関係を構築するのか、日系自動車メーカーとの連携など今後の展開が注目される。
(IRuniverse/Katagiri)
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