丸紅 カナダ・アルバータ州における二酸化炭素回収・貯留事業への参画について
丸紅は、カナダ・アルバータ州において二酸化炭素回収・貯留(以下、CCS(*1))事業を開発中のBison Low Carbon Ventures Inc(以下、Bison社)と株式引受契約を締結しました。
【署名式の様子 – 在カルガリー日本国総領事公邸にて】
(前列左から)丸紅株式会社 鉄鋼原料部 部長 辰馬 正、
Mr. Matthew Brister, Bison Low Carbon Ventures Inc.,President
(後列左から)Mr. Dale Nally, Service Alberta and Red Tape Reduction, Minister、
Ms. Alanna Hnatiw, Sturgeon County Council, Mayor、
在カルガリー日本国総領事館 総領事 渡部 隆彦
Bison社が主導するCCS事業の一つであるMeadowbrook CCSプロジェクト(以下、「本プロジェクト」)は、アルバータ州・エドモントン近郊に位置し、世界有数の大型CCS事業の構築を目指すもので、大規模商用事業化を実現した際には、複数の排出源から年間300万トンの二酸化炭素を輸送・貯蓄することを想定しています。2023年後半より詳細な地質評価作業を開始し、2024年末から段階的に貯留能力を拡張していくことを計画しており、カナダで日本企業が商用化を目指す初めてのCCS事業となります。
本プロジェクトは、アルバータ工業地区など近隣の産業から排出される二酸化炭素の輸送・貯留を想定しており、カナダ並びにアルバータ州の2050年カーボンニュートラル目標の実現やブルー水素・アンモニア(*2)製造などの新規産業の創出による経済発展・雇用創出に寄与します。
丸紅は、2022年2月に中期経営戦略GC2024を公表し、「グリーン事業の強化」と「全事業のグリーン化推進」を通じて、グリーンのトップランナーとなることを目指しています。CCSは世界のカーボンニュートラル実現に必要不可欠な技術であり、2022年6月に参画した豪州・クイーンズランド州におけるCTSCo CCSプロジェクトでの知見や経験も活かしながら、二酸化炭素の削減が困難な産業界のカーボンニュートラル化へ貢献していきます。
(*1) CCS:Carbon dioxide Capture and Storageの略。二酸化炭素の回収・貯留。
(*2)ブルー水素・アンモニア製造:化石燃料利用とCCSによる二酸化炭素フリー水素・アンモニア。
<Bison社 概要>
名称 : Bison Low Carbon Ventures Inc.
所在地 : カナダ・アルバータ州
設立 : 2020年
事業内容 : 二酸化炭素回収・貯留事業の開発
ホームページ : https://bisonlowcarbon.ca/
(IRuniverse G・Mochizuki)
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