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エヌ・ピー・シー(6255) 23/8決算説明会 ややネガテがティブからニュートラルに変更

23/8期PV部品好調で2.1倍増収、57.5%営利増、26/8期売上120億円、営利19億円へ

株価770円(10/13)   時価総額170億円       発行済株22052千株

PER(24/8期DO予:15.3X)PBR(2.05X) 配当(24/8予)7円  配当利回り:0.9%

 

要約

・23/8期2.1倍増収57.5%営利増、受注61.5%増、受注残21.9%増と再増額着地し収益伸長
・24/8期11.4%増収62.2%営利増予想とFS向け拡大続き収益上伸、新中計で増額表明

 

 

23/8期2.1倍増収57.5%営利増、受注61.5%増、受注残21.9%増と再増額着地し収益伸長

 

 太陽電池製造装置や各種自動化・省力化装置、真空断熱パネル封止装置の開発・製造・販売を行う「装置関連事業」と、太陽光パネルのメンテナンス関連製品および検査サービス、太陽光パネル解体装置の「環境関連事業」の2事業を展開。10/11に23/8期決算が開示され、10/13に説明会が実施された。

 

 23/8期は売上高93.20億円(4/12増額修正予想比1.95億円増額、2.1倍)、営業利益9.76億円(同3.18億円増額、57.5%増)、受注高111.66億円(61.5%増)、受注残102.75億円(21.9%増)となった。この数字は中計予想24/8期の売上高90.34億円、営利3.42億円予想、25/8期予想の売上高93.20億円、営利7.5億円を2年前倒し達成した。

 

 セグメント別では装置関連事業が売上高86.89億円(12.4%増)、営業利益14.89億円(22.2%増)、受注106.98億円(71.4%増)、受注残99.52億円(25.3%増)に。主力のファーストソーラー(FS)向け装置が好調に推移、太陽電池製造装置は63.50億円(2.0倍)となった。またFSがフル稼働状況から部品売上が7.2億円(60%増)と高い伸びとなっており、期初計画比で総利益率の低下が抑えられた。FA装置は売上高16.2億円(3.4倍)と電子部品メーカー向けや自動車業界向け装置の拡大が寄与した。

 

 環境関連事業は売上高6.31億円(2.1倍)、営利1.32億円(1.57億円増で黒字転換)、受注4.67億円(30.6%減)、受注残3.22億円(33.6%減)に。売上はPVパネル解体装置が4.4億円(2.4倍)、海外向けはフランス向けなどの納入で1.29億円(2.2倍)、国内も好調で3.1億円(2.5倍)に。PV検査サービス等は計画通りで1.24億円(13%減)に。利益面では増収効果、生産増などで黒字に。但し受注ではPV解体の大口が無く大幅減。

 

 全体ではFS向けの部品売上が計画比大幅増となったことで増額着地となった。

 

24/8期11.4%増収62.2%営利増予想とFS向け拡大続き収益上伸、新中計で増額表明

 

 24/8期会社予想は売上高103.84億円(11.4%増)、営業利益15.84億円(62.2%増)、経常利益15.8億円(64.5%増)、税引利益10.81億円(8.9%増)予想とした。また配当も6円から7円に引上げることを表明した。さらに新中計予想として26/8期に売上高120億円、営利19億円達成を目指すとした。背景としてはFSの事業が中期的にも拡大すること、またFS向けに両面パネル装置や、シリコンタンデム開発装置などを受注、次世代パネルでも需要拡大が見込めるために装置関連事業が順調に拡大するとした。利益面でもFSが既存設備でフル生産が続いており、部品・改造のための売上が高水準ですることも利益面での増額要因に。なおFS以外ではペロブスカイト型太陽電池などで商談があるとのことで、FS以外での売上増も期待される。

  

 

 FA装置については23/8期に目標としていた売上高10億円を大きく上回り、23/8期に予定していた案件が24/8期には献上される見通しで、今後も堅調な売上が見込める。

 

 環境関連はパネル解体事業が海外においてはリユース規制強化などで今後も拡大が見込めるほか、国内はPVパネルの普及拡大で緩やかに拡大する見通し。太陽光発電所の検査サービスは法改正により使用前自己確認が新たに義務化されたことで、従来のメガソーラー向けに加え、企業の脱炭素推進や電気代の削減を目指す取り組みの中で、PPA(Power Purchase Agreement)による太陽光発電の導入に伴う需要も見込める。

 

 全体を通じ、FSの中長期的な需要見通しが定まってきたことから、24/8期、新中計について会社計画通りの収益拡大が見込まれる。なおFS向け売上はすべて円建てであり、その他海外企業向けも基本的に円建て契約とのことで、為替影響は受けないとのこと。

 

 株価は23/8期上振れ着地、26/8期中計の発表を受けて788円と年初来高値を更新した。現状、24/8期会社予想EPS50.27円に対しPER15.3倍はグロース機械平均に該当がないため、機械スタンダード平均13.0倍と比較して若干割高となった。新たに中計計画が示され、大幅利益増額となったが、基本的にFS動向次第というところがあり、同社の新製品群が大きく売上寄与しているわけでなない。同社は旧会計基準で08/8期経常利益14.31億円、09/8期には経常利益26.24億円を記録しており、当時のような高収益とはなっていないため、従来のややネガティブからニュートラルに引き上げるにとどめたい。

 

 

 

(H.Mirai)

                      

                                                                          

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