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工作機械工業会10月受注確報 10月20.6%減1121億円10ヶ月連続内外減少し最低額

10月の工作機械受注が1121億円(20.6%減)、10ヶ月連続で内外とも減少し本年最低額

 

 11/27の15時に日本工作機械工業会の10月工作機械受注確報が開示された。10月受注は1121億円(同月比20.6%減)と10ヶ月連続同月比減、10ヶ月連続で内外ともに減少し、2ヶ月ぶりの1200億円割れで本年最低額となった。

 

 

外需は18.7%減784億円と10カ月連続同月比減と前月の大型受注の剥落影響が大きい

 

 外需は784.1億円(同月比18.7%減、前月比11.8%減)と同月比10ヶ月連続減少、前月比では大型受注剥落で2ヶ月ぶり800億円割れ。主要4業種で同月比は航空・造船・輸送用機械のみ増加、前月比では自動車のみ増加した。一般機械は249.0億円(同月比13.5%減、前月比18.2%減)と大型受注剥落から7ヶ月ぶりで250億円割れ。自動車は208.2億円(同月比17.7%減、前月比10.7%増)と、中国でまとまった受注から6ヶ月ぶりに200億円超となった。電気・精密は83.2億円(同月比50.2%減、前月比32.3%減)とインドの大型受注が剥落、欧州も不振で2ヶ月ぶり100億円割れ。航空・造船・輸送機械は69.6億円(同月比22.0%増、前月比2.6%減)と北米大型受注が一服も3ヶ月連続の60億円超に。

 

 主要3極別で同月比前月比すべて減少。アジアは305.5億円(同月比31.6%減、前月比5.7%減)、同月比は10ヶ月連続減。国別では中国が195.0億円(同月比37.3%減、前月比0.4%減)と同月比10ヶ月連続減、前月比3ヶ月ぶりに減少も底割れとはなっていない。中国の業種では一般機械が57.4億円(33.0%減)、自動車83.9億円(33.0%減)、電気・精密は30.2億円(65.2%減)と不振で航空・造船・輸送機械のみ3.1億円(5.7%増)に。その他ではインドが29.7億円(同月比11.9%減)と8ヶ月ぶりに減少、韓国は14.13億円(同月比59.5%減)と大幅減が継続している。北米は275.5億円(同月比8.2%減、前月比19.4%減)と過去最高額を達成した前月からの反動減も、2ヶ月連続で250億円超と堅調堅持。アメリカが246.9億円(同月比9.9%減、前月比14.8%減)も2ヶ月連続240億円超と健闘。主要4業種では自動車55.6億円(19.4%増)、一般機械90.6億円(3.3%増)と堅調な動き。電機・精密は19.1億円(48.1%減)と低迷続く。欧州は182.1億円(同月比17.0%増、前月比0.4%増)と、2ヶ月ぶり200億円割れ。ドイツが49.5億円(同月比2.0%増)と3ヶ月連続で45億円超と堅調な動き。トルコは7.74億円(21.7%減)と過去最高額となった9月受注の反動減に。主要業種4業種は航空・造船。・輸送用機械のみ同月比増。一般機械は59.0億円(同月比2.9%減)とトルコの大型受注剥落で減少。自動車は30.9億円(同月比12.5%減)に。電機・精密は16.9億円(同月比14.1%減)、航空・造船・輸送用機械は21.0億円(同月比92.1%増)とトルコの増で60ヶ月ぶりの20億円超に。

 

 今後の動きは中国での不動産不況、世界的な半導体生産の不振、金利高などの影響に加え、イスラエル・ハマス紛争など、受注回復が2024年にずれ込む懸念が強まった。但し円安継続で日本の高性能な工作機械の割安感、米中摩擦でリスク分散など2重投資の実行、紛争拡大で軍需増など隠れた需要増もあり、受注の大きな落ち込みリスクは高まっていない。

 

 

内需は336億円(24.5%減)と14ヶ月連続同月比減、前月比25.3%減で21/5以来の水準

 

 内需は336.4億円(同月比24.5%減)と14ヶ月連続で前年同月比減、年度半期末9月比で25.3%減となり、本年最低受注額となり、2021年5月の332.2億円以来の350億円割れに。主要4業種は同月比、同月比、全てで減少。自動車79.8億円(同月比24.0%減)と12カ月連続減少、前月比も22.4%減。半期末で見送っていた発注を9月にまとめて出した反動減も。一般機械は141.2億円(同月比19.5%減)と14ヶ月連続マイナス。電気・精密は34.2円(同月比38.7%減)と9ヶ月連続減、前月比も40.3%減と厳しい。航空・造船・輸送用機械は12.3億円(同月比36.9%減)と期末効果が大きいとみられ前月比26.7%減。

 

 今後、自動車生産の正常化などの効果があるも、半導体設備投資の回復の遅れ、民生の不振などで景気減速懸念、米中摩擦激化などの影響で国内受注回復も年明けにずれる模様。

 

 

10月販売9.2%増1193億円、受注残は12.0%減の8095億円となり5ヶ月連続同月比減

 

 10月販売は1193億円(同月比9.2%増)と同月比では3ヶ月ぶりで同月比増加。一方、受注残高は8095億円(同期比12.0%減)と5ヶ月連続同月比減、同月比2ケタ減は2021年2月以来。長納期も解消方向で今後、受注減影響から8000億円割れ間近となってきた。

 

 

主要4社10月受注は17.8%減290億円と8ヶ月連続同月比減少

 

 日刊工業新聞が11/14にまとめた主要工作機械4社の10月受注実績は290億円(同月比17.8%減、前月比6.5%減)と同月比8ヶ月連続減少、前月比では3ヶ月ぶりに減少。内訳は輸出210億円(13.8%減)。国内は80億円(26.7%減)、12ヶ月連続で同月比減に。4社全て輸出減少、国内は芝浦機械のみ増加。中国向けが多いツガミは輸出が61.87億円(18.3%減)となり、収益も減額修正した。また4社以外でも中国比率の高いソディックも減額修正予想で赤字転落見通しに。なお牧野、オークマとも内外ともに投資様子見が続くとしている。

 

 

(H.Mirai)

 

 

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