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20年先を見る環境経営 ナカダイHDspecialその1 今に続く90年代からの改革

 株式会社ナカダイ(本社:東京都品川区南品川 代表取締役 中台 澄之)は代表自身が数多くのメディアに登場し発信力のあるリサイクル業界のビジネスパーソンとして知られている。5年前に株式会社ナカダイホールディングス(以下ナカダイHD)を設立し、グループ会社として、産廃の中間処理場を運営する株式会社ナカダイ(以下、ナカダイ)、廃棄物コンサルティングの株式会社モノファクトリー(以下モノファクトリー)がある。群馬県前橋市にあるナカダイの前橋支店を訪問。前橋支店長の後藤氏に話を聞いた。

 

 

 ナカダイは品川で銅鉄商を行っていた中台商店から数えると創業86年、となる。元は文字通り銅や鉄くずを扱うスクラップ問屋だったわけだが、先代社長時代に類稀な先見性で多くの「開発」「開拓」「実験」を行っていった。今でこそリサイクルよりもリユース、廃棄物を減らすことが美しい、リユース商品のほうがクール!といったSDGsなトレンドが形成されているが、ナカダイは20年前からそうしたリユース事業に入っていった。

 

→ ナカダイの沿革 http://www.nakadai.co.jp/company/history

 

 この沿革をみてわかるように、ナカダイは90年代にあらゆる許認可を広域に取得しており、1991年には廃プラリサイクル市場に参入。このころはプラのリサイクルというよりもどんどんプラスチックを使え、使えという大消費拡大の時期であった。今とはまるで逆。

1992年には産業廃棄物中間処分業(焼却、破砕、圧縮、切断、溶融)の許可を受け産業廃棄物の総合リサイクルセンターとしての展開を始める。

この90年代のナカダイは総合リサイクル業への足場を固めていった時期であった。

 

 更に、2000年以降は、循環型社会成形推進基本法施行もあり、総合リサイクル業を発展させながら、リユース事業にも参入。2001年に前橋支店内に、リユース市場 MRC(マテリアル・リバース・センター)を新設し、オフィス家具のリユースをはじめる。

これも今の令和時代なら珍しくないが、この2001年当時の社会やリサイクル市場からいえば、リユース事業への踏み出しは早かったといえ、先見性が鋭かったといえよう。

2003年には同じく群馬県に粕川工場を立ち上げ、MRCをこちらの粕川へ移転。

現在ここでは中古品のオークションを毎週水曜日に、リユースショップのオーナーを対象として行っている。

http://www.nakadai.co.jp/blog/1129%ef%bc%88%e6%b0%b4%ef%bc%89%e4%b8%ad%e5%8f%a4%e5%93%81%e3%82%aa%e3%83%bc%e3%82%af%e3%82%b7%e3%8

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 しかし、総合リサイクル業を推進していく中で、ナカダイは一つのジレンマに直面する。

後藤支店長いわく、「当時の中台はこのように考えていました。多くの廃棄物を集めることでビジネスは発展する。しかし我々廃棄物業界の使命は世の中の廃棄物を減らすことではないか?と総合リサイクル業を発展させる中で矛盾を感じ続け、廃棄物量の拡大が事業目的ではないと考えるようになった。」のだという。

 

 つまり、量から質への方針転換である。

これにより、ナカダイでは、廃棄物を製造業でいう原材料と見立て、それを徹底的に分別解体し、次使う人が必要な品質・荷姿でつないでいく「素材の生産工場」化を推進。これが世に受け入れられ、ナカダイはさらに業績を伸ばしていく。現在のナカダイの年商は8,5億。

 

 更には、2011年に、モノ:ファクトリー創設。量から質への転換の中で、リユース、リサイクルだけでなく、用途を変えて様々な業種で使って頂けるような、「モノの多様な使い方」を追求するために創設された。

 

 

 

 「モノの多様な使い方」の一例として、例えば廃棄したソーラーパネルを利用してのパネルテーブルなどはまさにCool!消防ホースを利用したベンチ、コートハンガーなどなど数多くのアイデア商品がある。これらは、建築設計事務所のOpenAとの共同事業で、加工販売を行っている。このように、ナカダイグループでは、環境負荷の低いリユースの可能性を探る→モノファクトリーで廃棄物を素材と捉えた新しい使い方を探る→リサイクルや適正処理というフィルタをかけていく考え方で廃棄物と向き合う事業を展開しており、それをリマーケティングビジネスと呼んで推進してきた。

 

このような活動の中で、2012年に株式会社モノファクトリーとして法人化。

 

 モノファクトリーを設立以降、上記のような事業の中で、様々な企業さんからリサイクル率向上や資源循環にまつわるご相談が数多く入ってくるようになってきたため、それらのコンサルティングを一つの主力事業としてモノファクトリーは事業を推進中と後藤支店長。

実際に株式会社モノファクトリーはコンサルティングとしての売上実績が著しく伸びているとのことで、モノファクトリーで1.5億円ほどの売上があるという。

 

 これも時代が変わったから。世の中の資源循環の関心、ニーズをとらまえたからこそビジネスが発展している。しかしその前の20年間の蓄積、これが今に活きている。

こうした発想、着想はすべて現在の3代目である52歳の中台代表取締役から始まっているというが、その着想、アイデアを具現化しているのがナカダイグループの部長クラスの社員。7名ほどいるとのことだが30~40代の社員が中心である。

 

その2に続く

 

 

(IRUNIVERSE Tanamachi)

 

 

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