日中コンテナ荷動き(2023年9月)― 引き続き前年比マイナス
(公財)日本海事センターが11月28日に発表した日中間の2023年9月のコンテナン荷動き量によると、日本発中国向け(輸出)が通関ベースで前年比0.6% 減の 64.5万トン、 貿易額は、前年比 3% 減の 8,132 億円だった。
日本発中国向け(輸出)の上位20品目のうち8品目が前年割れで、肉及び食用のくず肉、酪農品、魚介類などが-100%の輸出量ゼロで、中国政府による日本産水産物・食品の輸入規制の影響。調製食料品、飲料、アルコール、食酢なども前年比で31.8減と大きく減らしている。前年比でプラスだったのは、12品目で、木材が前年比+60.9%と大きく伸ばした。
中国発日本向け(輸入)は、通関ベースで前年比前年比 1.5%増の171.2万トン、貿易額は前年比 1.9% 増の 1兆5,889億円だった。輸入の上位20品目のうち12品目が前年比マイナスで、木材が-21.9%と減らした。前年比でプラスだったのは8品目で、その中でも陶磁製品が+21.4%、野菜、穀物、果実、採油用種子、茶などが+18.9%、自動車部品が+17.6%、有機化学品が+15.5%だった。
同時に発表されたに2023年9月の日中間のコンテナ運賃動向(横浜・上海間)では、横浜―上海の輸出コンテナ運賃は20フィートでは前年同月比で33.6%減の291ドルで、前月比では変わらず、40フィートでは前年同月比で39.3%減の475ドルで、前月比ではー1ドルだった。
上海―横浜の輸入コンテナ運賃は20フィートでは前年同月比26.7%減の667ドルで、前月比では114ドル減、40フィートでは前年同月比30.9%減の1,108ドルで前月比で191ドル減だった。
(IRuniverse H.Nagai)
世界の港湾管理者(ポートオーソリティ)の団体で38年間勤務し、世界の海運、港湾を含む物流の事例を長年研究する。仕事で訪れた世界の港湾都市は数知れず、ほぼ主だった大陸と国々をカバー。現在はフリーな立場で世界の海運・港湾を新たな視点から学び直している。
関連記事
- 2025/07/18 海上流出コンテナ、2024年576本に急増
- 2025/07/18 豊田通商子会社プラニックの再生プラ、自動車部品素材として採用へ
- 2025/07/17 FDK 水素貯蔵タンク用高容量AB2型水素吸蔵合金を開発
- 2025/07/17 米GM、レッドウッドとEV電力応用で協業 韓国LGともLFPセルを生産へ
- 2025/07/17 原油価格の動向(7/16)
- 2025/07/17 鉱業政策促進懇談会 令和8年度鉱業政策の要望書を採択――非鉄金属の一層の安定供給確保へ
- 2025/07/16 自動車複合サービスのプレミアグループ、環境基本方針を策定
- 2025/07/15 ブルースカイソーラーの九州4拠点 パワーエックスの発電所併設蓄電システムを採用
- 2025/07/15 台湾・高雄で電池工場火災 米テスラなどに部品提供、15人負傷も死者はなし
- 2025/07/15 JST ジェットエンジン向けタービンブレードの低コスト量産技術の開発に目処