TOPPAN、店頭回収した冷凍食品フィルムのリサイクル実証を開始

TOPPAN(東京都文京区、齊藤昌典社長)は29日、アミタ、イトーヨーカ堂、ニチレイフーズと共同で、冷凍食品包装(フィルム)の店頭回収し、クリップなどの樹脂加工品にリサイクルする実証実験をイトーヨーカドー大森店(東京都大田区)で開始した。
政府が提唱するプラスチック資源循環戦略では、プラスチック資源について、▽2025年までにリユース・リサイクルが可能な材質構成に置き換えること▽2030年までに容器包装の6割をリユース・リサイクルすること▽プラスチック資源の再生利用を倍増することなどの指標が策定されている。
同実証では、消費者が家庭内で事前に洗浄・乾燥を行った冷凍食品包装(フィルム)をイトーヨーカ堂の店舗にて回収し、使用済みの冷凍食品包装(フィルム)のリサイクルに向けた技術検証を行うと同時に、消費者との最適なコミュニケーション手法や効率的な回収スキームを検証する。
23~25日に東京ビッグサイトで開催された「TOKYO PACK2024-2024東京国際包装展-」でも同実証の概要が紹介され、来場者の関心を惹いた。担当者によれば、今回の実証は、冷凍食品業界のリーディングカンパニーであるニチレイフーズが発案したもので、パッケージ事業におけるリサイクル関連技術の開発、啓発・認知促進コミュニケーションツールの開発を得意とするTOPPANが理念に共感し参画を決めたという。
TOPPANホールディングスは25日にも、ちとせグループの統括会社であるCHITOSE BIO EVOLUTION PTE. LTD.(シンガポール)とバイオエコノミーに関する資本業務提携の締結を発表するなど、サーキュラーエコノミーの実現に向けた活動を加速させている。
同提携では、3D細胞培養事業のほか、バイオプラスチック・化成品関連プロダクトの開発を共同で進めることとしており、藻類由来かつ、リサイクル可能なパッケージの開発の推進が期待される。
(IRuniverse K.Kuribara)
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