トランプ米大統領は8月11日、自身のSNSに「金に関税をかけることはない」と投稿した。ロイター通信などが同日伝えた。一方、ホワイトハウスはホームページ上で、「中国との関税交渉期限を11 月 10 日午前 12 時 01 分 (東部標準時)まで3か月間延長する」と正式に発表した。日本でも株高を誘うなど世界的に安心感が広がっている。
(出所:ホワイトハウスホームページ)
■過去最高値から2.5％安に
過去3か月間のNY金価格の推移($/toz)
金の関税の有無について、トランプ氏が常用するSNSのTRUTH上には投稿が確認できなかった。ただ、金を巡っては8月6日までに米国が地金の金の延べ棒を関税対象とするとの報道があり、ニューヨーク商品取引所（COMEX）の金価格は8月6日に$3491.3/tozと過去最高値を更新していた。8月11日はトランプ氏の投稿を受け、$3404.7と2.5%急反落した。
長期的には金相場は米利下げ観測に加え、トランプ関税をめぐる不透明感、中央銀行による金購入、地政学リスクなどが相場の下支えとなり、堅調な地合いを維持するとみられている。
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■日経平均は一時1000円高
一方、対中関税の交渉期限の延長は、4月の関税開始後2度目となる。トランプ氏は発表資料で、「中国は貿易不平等を是正するための方法を講じている」とし、交渉期限の延長が適切だとした。
米中が過度の緊張状態に陥らなかったことで世界的に安心感が広がっている。8月12日午前の東京株式市場で日経平均株価は一時、前営業日比1029円（2.46%）高の4万2849円と、2024年7月につけた取引時間中の最高値（4万2426円）を上回った。
(IR Universe Kure)
