2月13日16時30分、パワーエックス(PowerX)は2025年12月期決算説明会をYotube配信で開催した。説明に使用された資料はこちら(※URL)。
株式会社パワーエックス:2025年12月期 通期決算説明会を開催
黒字化目前へ、26年度は完全黒字化を計画
2月13日、株式会社パワーエックスは2025年12月期通期決算説明会を開催した。発表者は代表取締役社長の伊藤 正裕氏と、執行役員CFOの藤田氏。量産効果の本格化と受注拡大を背景に、業績は大幅改善。「黒字化目前」の1年となった。
<2025年12月期 業績概要>
■ 通期ハイライト(CFO 藤田氏)
2025年12月期は売上が飛躍的に拡大し、利益面も大幅改善。
- 売上高:193億円(前年比213.4%増、約3倍)
- EBITDA:▲1億円(前年比+43億円改善)
- 営業利益:▲4億円(前年比+42億円改善)
- 当期純利益:▲16億円
当期純利益は一部減損を計上したものの、繰延税金資産の計上により圧縮された。
特に第4四半期(10-12月)の売上は約120億円と急伸。量産効果による原価低減と販管費の抑制が利益改善に大きく寄与した。
■ セグメント別動向
① BESS(蓄電池)事業
- 売上高:170億円
- 営業利益:38億円
全社売上の約89%を占める主力事業。成長を強力に牽引し、安定的な収益源へと進化。
② 電力事業
- 売上高:10億円超
新規事業ながら黒字化を達成。蓄電地販売に加え、アグリゲーションなど付加価値型サービスが順調に拡大。
③ EVCS(EV充電)事業
EV普及の鈍化を受け売上は前年比減少。ただし原価改善により赤字幅は縮小。
<財務基盤・キャッシュフロー>
IPOによる公募増資により財務体質は大きく改善。
- 純資産:66億円
- 自己資本比率:大幅改善
流動負債168億円のうち91億円は受注に伴う前受金(契約負債)であり、将来売上へ振替予定のポジティブな負債。
営業キャッシュフローは13億円の黒字となり、通期で初のプラス転換を達成した。
<2026年12月期 業績予想>
26年度は全利益段階での完全黒字化を計画。
| 項目 | 予想 |
|---|---|
| 売上高 | 380億円(前年比 約2倍) |
| 営業利益 | 20〜25億円 |
| EBITDA | 25〜30億円 |
| 当期純利益 | 10〜15億円 |
■ 予想レンジ設定の背景
- リチウム価格や中国税還付廃止によるモジュール価格高騰リスク
- 想定為替レート1ドル155円
- 本日発表の「量産型データセンター事業」への追加投資可能性
外部変動要因を織り込んだ保守的レンジとしている。
<事業概況と展望(CEO 伊藤氏)>
■ 受注残は1,081億円
- 受注総額(正式受注+受注見込み):1,081億円
- 2026年分受注:360億円
- 2027年分受注:398億円
18ヶ月以上の営業期間を残し、高い進捗を示している。
■ 生産・施工体制強化
生産能力
2026年分は現体制で対応可能。需要増に応じ、シフト調整で1.5〜2倍の増産が可能。
2027年に向け、IPO資金で更なる能力増強を進める。
施工効率
2025年末の2ヶ月間で93台のメガパワーを納品。
1人あたり生産性は前年比7.3倍に向上。フィールドエンジニアのノウハウ蓄積が競争力の源泉となっている。
■ 市場トレンド:案件の大型化
1案件あたりの規模は数億円単位から20〜80億円規模へ拡大。
メリット
- 営業効率向上
- 生産の計画化
- 設置時期平準化(Q3から売上計上可能)
補助金案件では16件・334億円分が採択。採択件数・金額ともに国内シェアNo.1を獲得。
<新規事業:量産型データセンター事業>
本日、新たに「量産型データセンター事業」への参入を発表。
蓄電池事業で培ったエネルギー管理技術を活かし、今後需要拡大が見込まれる分野へ進出する。
<総括>
2025年度は売上3倍増と利益大幅改善を達成し、「黒字化目前」まで到達。
2026年度は完全黒字化を計画し、受注残1,000億円超という強固なバックログを背景に成長加速フェーズへ移行する。
パワーエックスは、蓄電池の製造・販売に留まらず、保守・メンテナンス体制でもNTTエナジーとの連携を強化。顧客が長期安心して利用できるエコシステム構築を進めている。
完全黒字化元年となる2026年、そしてその先の持続的成長に向けた挑戦が始まる。
(IRuniverse, R.S.)