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6月の銅の概況及び7月の見通し 銅は14,000ドル台回復後に失速、7月はドル高と中国需要に注意 橋本アルミ(株)

2026/07/03 13:45 FREE
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予想レンジ

項目7月予想レンジ見方
LMEセツル12,800-14,000ドル14,000ドル台を試す力はあるが、ドル高と中国需要懸念が上値を抑える。
国内銅建値2,170-2,350円為替が160円台で推移すれば高値圏継続。建値は神経質。
為替158-165円(1か月間TTM)米金利・中東情勢・日銀観測で振れやすい。

■国際概況

6月のLME銅は、月中に14,000ドル台を回復する場面があったものの、月後半はドル高と中国需要懸念が重しとなり、調整色が強まった。日々の市況レポートでも、米金利・ドル高、中東情勢、在庫動向、トランプ関税関連の警戒が相場を動かす主因として継続的に確認された。国内では円安が建値を下支えし、銅スクラップ市場は高値圏で売り手の様子見と需要家の高値警戒が交錯した。

7月は、ドル高一服なら再度上値を試す一方、中国需要の鈍さや利益確定売りが出れば押し戻されやすい。高品位銅スクラップは引き続きタイトだが、込銅・真鍮系は選別品質と歩留まりによる価格差が広がりやすい。

■前月の経済指標

◆月間のドル/円レート(TTS) 2026年6月末 163.39円、月中平均161.77円。月末・月中平均とも160円台を維持。

出典 三菱UFJリサーチ&コンサルティング公表相場等を参考に作成

 

【国内指標】

【自動車生産】

直近の5月実績では、日本国内自動車生産は約59万9千台、前年同月比0.9%減。4月実績は65万1,159台、前年同月比+2.4%とプラスだったが、5月は4月から反動減となり、部品・輸出・稼働日要因を含めてやや弱含んだ。

3月4月5月
生産台数74万8千台65万1,159台59万9千台
前年比+8.7%+2.4%-0.9%
出典 生産動態統計・主要メーカー速報・業界公表値を参考に作成

 

【自動車販売】

自販連・全軽自協の6月速報では、登録車と軽自動車を合わせた新車販売台数は42万6,883台、前年同月比+8.6%。登録車は28万1,571台、軽自動車は14万5,312台となり、3か月連続でプラスとなった。

4月5月6月
販売台数373,933台332,986台426,883台
前年比109.1%102.8%108.6%
出典 日本自動車販売協会連合会・全国軽自動車協会連合会

 

【住宅着工戸数】

5月の新設住宅着工戸数は5万7,877戸、前年同月比+33.9%。持家・貸家・分譲住宅がいずれも増加し、季節調整済年率換算値は75.7万戸、前月比+4.6%となった。ただし前年の反動も大きく、実需回復の強さは地域差を確認したい。

【伸銅品生産】

日本伸銅協会の発表では、2026年5月の伸銅品生産量速報値は5万2,800トン、前年同月比+0.1%。12か月連続のプラスとなったが、伸び率は小幅で、自動車・電子部品向けが下支えする一方、住宅・建設関連の弱さが上値を抑えた。

3月4月5月
生産量60,010t56,500t(参考)52,800t
前年比+4.3%確認中+0.1%
出典 日本伸銅協会・業界公表値を参考に作成

 

【日本電線工業会 出荷速報(推定)】

日本電線工業会の出荷速報では、5月の銅電線出荷量は速報値で約4万5,700トン(銅量ベース)、前年同月比-2.0%。建設・電販は堅調だったが、電気機械・自動車向けの弱さが響いた。

3月4月5月
出荷量49,800t48,900t45,700t
前年比+3.8%+2.1%-2.0%
出典 日本電線工業会・業界公表値を参考に作成

 

◆貿易関連指標(5月総額・個別品目は5月実績)

財務省の令和8年5月分貿易統計速報では、輸出額は9兆5,116億円、輸入額は9兆8,902億円、差引額は3,786億円の赤字。個別品目についても5月実績を反映し、電気銅・銅スクラップとも最新値に更新する。

指標直近確認済み実績コメント
電気銅輸出52,113t(5月)高値圏でも輸出水準は底堅い。
銅スクラップ輸出36,550t(5月)国内高値と海外向け採算の綱引きが続く。
電気銅輸入3,238t(5月)輸入量は限定的。
銅スクラップ輸入28,309t(5月)国内原料不足を補う水準。
出典 財務省貿易統計・既存月報データを参考に作成

 

出典 財務省貿易統計・既存月報データを参考に作成

■国内概況まとめ

6月の国内銅・銅合金スクラップ市場は、LME銅が14,000ドル台を試した後に失速し、国内では円安が建値を下支えする展開となった。日々の市況レポートで確認してきたように、ドル高、中国需要懸念、中東情勢、在庫動向が相場の振れを大きくし、現場では「高いが売りづらい、買いづらい」局面が続いた。

需要面では、6月の新車販売が登録車+軽で42万6,883台、前年比+8.6%と堅調だった一方、5月の自動車生産は約59万9千台、前年比-0.9%と一服した。伸銅品は5月5万2,800トンで小幅プラスを維持したが、電線は4万5,700トンと減少し、住宅・建設関連の力強さには欠ける。

スクラップ発生は、月後半の相場調整で売り急ぎと様子見が交錯した。高品位材は不足感が残る一方、込銅・真鍮系は品質差や選別負担によって価格差が広がりやすい。7月は為替が160円台で残る限り下値は限定的だが、ドル高と中国需要懸念が続けば上値追いには慎重さが必要である。

【見通し】

【自動車生産】 7月は6月販売の堅調さが下支えとなるが、5月生産の弱さを踏まえ、前年並みから小幅増程度を想定。

【自動車販売】 6月は3か月連続プラス。7月も新型車効果と受注残が支えとなる一方、軽自動車の反動には注意。

【住宅着工】 5月は前年比大幅増だが前年反動の影響が大きい。7月は実需回復を確認する局面。

【伸銅品生産】 自動車・半導体・電子部品向けが下支えするが、住宅・建設関連が重し。5万3千~5万8千トン圏を想定。

【電線】 電力・建設電販は下支えするが、電気機械・自動車向けが弱ければ回復は限定的。4万5千~4万9千トン圏を予想。

【スクラップ景況予想】 高品位材はタイト。建値高止まりなら発生は出やすいが、相場調整時は売り手の様子見が強まる。

【LME・為替予想】 LME銅は12,800~14,000ドル、為替は158~165円を想定。ドル高・中国需要・中東リスクが引き続き主材料。

7月の銅は、高値圏ながらも日々のドル高・中国需要ニュースで振れやすく、数量確保と売り時判断の両方が重要になる。

 

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