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2月のアルミ概況および3月の見通し  橋本アルミ(株) 橋本健一郎

予測レンジ
LME   現物後場買い3300-3900ドル                    ↑
      スクラップ +30~ +50円(前月最終価格より)   ↑
      為替    113-117円 (一か月間TTM)    円安
 

 

■国際概況

 前半はウクライナ国境付近のロシア軍の一部が撤収を開始したとの報や約12万トンにも及ぶLME在庫急増を受けた手じまい売りなどのマイナス材料もあったが、オリンピック期間中の空気汚染対策としての稼働停止を受けて中国からの供給量が縮小するのではないか、との観測やLME倉庫在庫の減少を好感しUP

 2月13日時点で3306ドル(セツル)と月初価格から230ドルUPの前半締めとなった。

 

 後半は露のウクライナに対する停戦に向けての話し合い提案や米ロ外相会談を控えるなどのマイナス材料あったが原油高に伴う生産コストの上昇や、電力供給引き締まりを受けた生産不安、ウクライナ政府軍による東部の親ロシア派勢力砲撃の報などを好感しUP

 2月末日 現在、後半スタート価格から132.5ドルUPの3355.5ドル                                                            

 

 

■前月の経済指標

◆月間のドル/円レート (TTS)

 116.16 → 116.55(円)

 

グラフ

出典 MIRU

 

 

【国内指標】                 

◆自動車生産台数                                      

 生産動態統計によると1月の自動車生産台数は前年比-20.9%の51万6605台

 輸出は-13.9%             

 

表

 

 

◆自動車販売台数

 日本自動車販売協会連合会によると2月の自動車販売台数(軽除く)は前年比-18.6%の21万3699台

 

表

 

 

自動車生産台数

グラフ

出典 生産動態統計

 

 

自動車販売台数推移

グラフ

出典 日本自動車販売協会連合会

 

 

【住宅着工戸数】

 1月の新設住宅着工は,持家及び分譲住宅は減少したが,貸家が増加したため,全体で前年同月比2.1%の増加となった。また,季節調整済年率換算値では前月比2.1%の減少となった。

 

 ○新設住宅着工戸数は 68,393 戸。

 ・前年同月比 4.2%増, 10か月連続の増加。

 

グラフ

 

 

グラフ

出典 国土交通省統計

 

 

◆ 貿易指標

 輸出

 財務省貿易統計によれば輸出はアルミ新地金が前年比-41%の67t、2次合金が-35.3%の1543t、スクラップが+15%の1万5876tアルミ缶が-15.9% 6153t

 

表

 

 

輸出推移

グラフ

出典 財務省貿易統計

 

 

 輸入は新地金が前年比+24.1%の14万8871t、二次合金が+12.2%の9万8473t、スクラップが+13.3%の521t、合金スクラップは+44.5%の7895t。

 

表

 

 

輸入推移

グラフ

出典 財務省 貿易統計

 

 

【アルミ圧延・押出品生産数】                 

 日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 +4.2% 13万9835t 3カ月連続プラス

 

グラフ

出典 日本アルミニウム協会

 

 

【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】

 前年比 -13.5% 5万5460t  4カ月連続マイナス

 出荷は -10%  5万7667t   4か月連続マイナス  

 

グラフ                                                                 

出典 日本アルミニウム合金協会

 

 

■国内概況まとめ

【自動車生産】

 生産動態統計によると1月の自動車生産台数は前年比-20.9%の51万6605台

 輸出は-13.9%                                                                        

 

 

【自動車販売】         

 日本自動車販売協会連合会によると2月の自動車販売台数(軽除く)は前年比-18.6%の21万3699台         

 内  乗用車  -18.6%          

    貨物   -17.9%     

    バス   -33% 

 

 

【住宅着工戸数】

 1月の新設住宅着工は,持家及び分譲住宅は減少したが,貸家が増加したため,全体で前年同月比2.1%の増加となった。また,季節調整済年率換算値では前月比2.1%の減少となった。

 

 ○新設住宅着工戸数は 68,393 戸。

 ・前年同月比 4.2%増, 10か月連続の増加。

 ○新設住宅着工床面積は 5,702千㎡。

 ・前年同月比 5.9%増, 9か月連続の増加。

 ○季節調整済年率換算値では 838千戸。

 ・前月比 1.5%減, 2か月連続の減少。

 

 

【アルミ圧延・押出品生産数】                 

 日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 +4.2% 13万9835t 3カ月連続プラス

  板  類 8万8545t  +7%    3か月連続プラス

  押出類  5万3290t   -0.1%   3カ月振りマイナス

 

 

【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】

 前年比 -13.5% 5万5460t  4カ月連続マイナス

 出荷は -10%  5万7667t   4か月連続マイナス  

 

 

【輸出】

 アルミ新地金が前年比-41%の67t、

 2次合金が-35.3%の1543t、

 スクラップが+15%の1万5876t

 アルミ缶が-15.9% 6153t

 

 

【輸入】

 新地金が前年比+24.1%の14万8871t、

 二次合金が+12.2%の9万8473t、

 スクラップが+13.3%の521t、

 合金スクラップは+44.5%の7895t

 

 

【見通し】

【自動車】   

 1月の自動車生産が-20.9%。1月国内販売台数が前年比-18.9%

 4カ月連続生産、販売共に大幅減少! 半導体以外の中国からの部品供給の遅れからとの事

 増加はしばらく見込めず 減少幅に注視

 

 

【アルミ圧延・押出品生産数】

 日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 +4.2% 13万9835t 3カ月連続プラス

 新設住宅着工数減少の中 コロナによる巣篭り需要で今後もプラスが続くかの動向に注視

 

 

【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】

 前年比 -13.5% 5万5460t  4カ月連続マイナス

 出荷は -10%  5万7667t   4か月連続マイナス  

                                                                 

 引き続き半導体中国からの部品供給の遅れによる自動車生産販売の減少に伴う減少と分析

 いつプラスに戻るか注視

 

 ・アルミ輸出は自動車生産の減少を受けてスクラップが増加

 ・アルミ輸入は自動車生産減の中 バックオーダー向けの生産から大幅増

 

 

【スクラップ景況予想】

 流通(一次問屋)在庫は露ウ情勢を受けてLME価格が3000-3400ドルと高騰したが自動車生産、住宅着工数の減少から売りにくく さりとて入荷も少なそう。

 需要面に関してはパラリンピック(3月4-13日)後の中国挽回生産に期待したいが露ウクライナ情勢に悪化でそれは難しそう

 

 

【LME・為替予想】                     

今月は

 

 ①  ロシア ウクライナ情勢

 ②  米中の金融政策の動向

 

①  に関しては

 期待していた北京パラリンピック前の2回目の停戦交渉では両国とも一歩も譲らずはっきりした終戦?停戦は当面ないと思われる。

 ロシアが侵攻を停止する可能性も低く各国の経済制裁は続くだろう。

 それに伴い各国も経済的ダメージを受けることになるがそれはまだ先の話し 少なくとも

 今月中はロシア関連の商品全般は 供給懸念から上昇するのでは?

 

②  に関しては

 中国に関しては 北京パラリンピック終了後 経済再生のための生産再開金融緩和が行われるのではないか?

 米国に関しては 予定通り今月のFOMCで0.25%の利上げをする模様。

 ロシアのウクライナ軍事侵攻で生じるリスクよりも、インフレとの闘いを最優先する姿勢を鮮明にした

 ただそれによる商品関連の下落リスクは今月中は限定的。

                                            

 これらを踏まえた2月のアルミ価格は 3300―3900ドル(セツル)との予想。

 

 ドル円値は113円~117円(TTM)台を予測。

 スクラップ購買価格に関しては据え置きから +30-50円程度と予想している。

 

 

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