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循環経済の民活② 空き家解体にも適正価格必要 解体事業に風穴開けたプラットフォーマー

 日本の住宅街を歩いていると、建物の工事を目にする機会がよくある。これは、欧州のような石造ではなく木造の建物が多いため、建物の寿命が短く、一定の期間がすぎれば、取り壊して新しい建物に作り替えることが通例となっているからだとよく言われる。

 

 既存の住宅を建て替えようとしたとき、建築主が最初に取り掛かるのが建物の解体だ。だが、その工程は日本ではあまり注目されることがない。家の買い物は、決して安いものではないため、外壁や内装ならカタログを見ながら熟考して選別するが、解体については、「安ければよい」という発想になってしまい、いつ、どれだけの内容で行えばよいかという情報収集を怠り、不動産の情報に頼ってしまうことが多いからだ。

 

 このような通例に商機を見出したのが、2011年設立の解体情報プラットフォーマー㈱クラッソーネ(本社名古屋 川口哲平社長)だ。同社では、全国規模の解体工事一括見積サービスを提供している。サービスは、①適正かつ安価な見積もりの提供②1億円の賠償責任保険、200万円の着手金保証・完工保証の提供③検討中や工事中の不明点に対するコンサルティング、④減失登記の補助やローン土地活用情報の提供の4つで、素人でも安心して解体事業者と携われる環境を整えている。

 

 

■「一般消費者」から「解体工事会社」への解体相談市場を新たに作り出した

図

 

 

 上述のとおり、一般消費者は、解体工事会社の情報を持ち合わせていないため、不動産仲介会社かもしくは建築会社に依頼して解体業者を探してもらい、解体を頼むのが一般的な流れだ。

 

 これは、上記の相関図をみるとよくわかる。「一般消費者」の要望に基づき「不動産仲介会社」は、つながりのある「建築会社」に解体を依頼し、「解体工事会社」が「建築会社」の注文に従い解体作業を行うが、その間には企業間のネットワークができており、お互いに損をしないようになっている。そのため、「一般消費者」は、「不動産仲介会社」もしくは「建築会社」の言い値でしか解体工事を受注できない仕組みが確立しているわけだ。

 

 そこでクラッソーネは、「一般消費者」が「解体工事会社」に対し安心して「解体相談」できるような情報を提供するという。これにより、「一般消費者」が損をしない、いわば適正価格での取引を可能にした。

 

 「これまで累計1万人以上の顧客に利用してもらいました。近年では、自治体からの問い合わせも増えてきています。実際、ある自治体が強制代執行を行う際、当社のプラットフォームを活用してもらったことがあるのですが、630万円台の見積もりだったのが、他三者と比較することにより、360万台という適正価格での受注を実現しました」(川口社長)

 

 一般消費者に限らず自治体でも信頼を勝ち得ているクラッソーネ。今後の成長に期待したい。

 

 

(IRUNIVERSE ISHIKAWA)

 

 

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