ウクライナ・エネルギー相 欧州議会のガス・原発の「グリーンな投資」認定を歓迎
欧州連合(EU)の欧州議会が先ごろ、地球温暖化対策に貢献するグリーンな経済活動として、原子力発電と天然ガスを認定するEU法案を承認したことをめぐり、ウクライナのガルシチェンコ・エネルギー相は同国のガスと原子力を「グリーン」分類に含めることで、欧州はロシアのエネルギー資源に取って代わることができると述べた。これはガルシチェンコ氏がインタファクス・ウクライナ通信の取材に対し、自身のFacebookでコメントしたもの。
ガルシチェンコ氏は「今こそ、国際政治における歴史的な決断の時である。エネルギーも例外ではない。欧州は最近、原子力とガス産業への投資にゴーサインを出し、『グリーン』分類に含めた。これは、ロシアのエネルギー資源を手放すこと、また、ロシアによる対ウクライナ戦争の資金調達の機会やロシアがEUを脅迫する機会を奪うことにつながる」とし、「これは現実的な見通しである」と指摘した。
同氏は、ガスインフラや生産設備への投資、液化天然ガス(LNG)ターミナルの建設は供給の多様化、つまりロシアのガスに代わる本当の意味での代替エネルギーであると強調。また、適切な原発の運転継続や、最新技術を用いた新しい原発の建設も、ロシアのガスや石炭に代わる、二酸化炭素(CO2)を排出しないエネルギーだと述べた。
同氏は「ウクライナにとって、ガスと原子力が『グリーン』分類に入ることは、産業発展のための大きなチャンスにほかならない。ウクライナには、陸上と黒海の棚にかなりの埋蔵量があるため、ガス生産への投資はこのエネルギー資源の国内需要を完全に満たすための真のチャンスとなる。(これは、われわれの勝利後に利用可能となる)」と指摘した。
同氏はまた、原子力の分野では、米ウェスチングハウス(WH)との投資協定の存在について挙げ、「ウクライナの原発は科学的・技術的な可能性を含め、潜在的な可能性を実現するためのさらなる展望を持つようになった。新しいユニットの建設は、エネルギー産業の脱炭素化の継続と輸出の可能性を可能にし、水素エネルギー産業の新たな展望を開くだろう」と強調した。
(IRuniverse M.H)
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