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グリーンインフラ産業展・竹中工務店の資源循環について技術フェローインタビュー

 グリーンインフラ産業展(2023年2月1日-3開催@東京ビックサイト)にて大手ゼネコンの㈱竹中工務店の資源循環についてインタビューを行った。建築業界はサーキュラーエコノミーとして木材・木質化を業界の資源循環の中心に考えていることが分かり、プラスチック製建築資材については資源循環の検討としては対象としていないことも判った。

 

 グリーンインフラ産業展(2023年2月1日-3開催@東京ビックサイト)にて大手ゼネコンの(株)竹中工務店の資源循環について、技術研究所リサーチフェローの三輪氏にインタビューを行った。

 

(株)竹中工務店の資源循環・サーキュラーエコノミー(CE)とは

 竹中工務店グループのCO2削減長期目標について以下に纏める。

  ①スコープ1+2

   2030年までに46.2%削減、2050年までに100%削減(1.5℃水準)

   ②スコープ3

     2030年までに27.5%削減、2050年までに100%削減(2℃十分下回る水準)

  スコープ1:燃料の燃焼など、直接排出

   スコープ2:電力・熱などの使用に伴う間接排出

    スコープ3:設計した建物の運用時を含む、スコープ1、2以外の間接排出

 

 これ迄、「脱炭素」、「自然共生・多様性」、「地域資源循環」それぞれを、各々にアプローチしてきたが、時間軸に対してとてもとても目標を満たすことが困難である為、「脱炭素」、「自然共生・多様性」、「地域資源循環」3つを統合してアプローチすることに切り替えられた。

 

 

(株)竹中工務店の資源循環は木材・木質化

竹中工務店の資源循環は5つのアプローチとなる。

①資材のCO2削減

 ・低CO2・低環境負荷建築資材:木造・木質化

 ・地産地消木材(間伐材)

②施工時のCO2削減

 ・ロジスティクス改革

地産地消木材(間伐材)を使用することで移動距離削減

③廃棄物削減

④木造・木質化:CLT、木造・木質化

⑤歴史建築物保存・再生:長寿命化

 

業界トップランナー㈱竹中工務店の木材の資源循環とは

 木質バイオマスエネルギーを中心とした「森林資源の利用」や、森林や農地などの「炭素貯蔵・地中炭素貯留機能の活用」など、地域資源循環や気候と自然の統合アプローチで取り組んでいる。特に、「国産木材の使用」+「木材切り出し管理」は「経済循環」として力を入れている。

 

解体後の使用建設資材の再使用・マテリアルリサイクルは難しい

 解体後の建築資材の木材、プラスチックスは、再使用だけでなく、マテリアルリサイクルは現実的に難しい。理由については、解体資材には釘など金属異物があり、再利用する為、金属異物を除去する手間がかかる、また、解体資材は損傷受けている為、設計上の強度計算などが成立し難い。その為、事業化は極めて難しい。

 

建築業界におけるプラスチックの資源循環はマイノリティ

 カーボンニュートラル(CN)材はあくまで植物由来の木材中心であり、例えば、カーボンナノファイバー(CNF)を用いたプラスチックの3D印刷成形は可能性としてあるのかもしれないが、実際の現場で適用できるかは別である。これらについては、2025年大阪万博で実証予定である。

 

 同じ木材由来のCN材料にリグニンがあるが、国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所が改質リグニンを開発したことが、今後、プラスチック業界として注目されるかもしれないとご紹介頂いた。

 

 

(IRUNIVERSE T.K.A.)

 

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