カーボンフライ CO2を原料に、カーボンマテリアルを製造
カーボンリサイクル事業の推進を目指し、企業連携による技術開発とサプライチェーン構築を開始
株式会社カーボンフライ(以下、「カーボンフライ」)は、持続可能社会の実現を目指し、兼松株式会社(以下、「兼松」)、および 株式会社エフ・シー・シー(以下、「FCC」)と共同で、カーボンリサイクル事業の検討を開始した。
■背景
カーボンフライは高品質なカーボンナノチューブ(以下、「CNT」)を製造する量産機を開発中であり、そのCNTはEVバッテリーや航空宇宙・車両など幅広い用途での活用が望まれている。カーボンフライの製造するCNTは、他材料と比較して製品ライフサイクル全体でのエネルギーコスト(CO2排出量)の大幅削減*を実現しているが、CO2から炭素(C)を抽出し高機能素材であるCNTを生産することも可能であり、その技術、研究開発を強力に推し進めるとした。
*CNTは炭素繊維と比較しCO2排出が少ないプロセスで生産される。また、CNTは鉄鋼材料等と比較し高強度かつ軽量であることで、使用材料の削減と共に、最終製品の軽量化による使用時のCO2排出の削減(燃費向上など)が見込まれる。
■検討内容
化学品工場等で排出されるCO2を回収し、そのCO2から炭素(C)を抽出し高機能素材であるカーボンナノチューブ(CNT)を生産する技術開発を行う。また、CNTが使用された製品を回収して再度CNTの原料とするリサイクル方法の開発も同時に行う。本件は兼松をハブとして、日本・海外のCO2の供給元となる化学品メーカーやCO2の分離・回収技術を有する大学等とも連携し、オープンな枠組みとしてサプライチェーンを構築していく予定。
今回、そのサプライチェーンでカーボンリサイクルを組み合わせることで、CNTをカーボンニュートラルに更なる貢献をもたらすグリーンマテリアルとすることを目指す。なお、将来的には、大気中からCO2を回収するDAC技術も活用し、CNT生産に必要な材料である炭素・水素・窒素の全てを空気中から確保し、“空気から生産するCNT”という究極のグリーンマテリアルとすることを目指している。
カーボンフライ・兼松・FCCは、CO2を高付加価値なグリーンマテリアルに再利用するカーボンリサイクル技術とサプライチェーンを構築することで、カーボンニュートラルの実現とサーキュラーエコノミー化に向けた具体的なソリューションを提供し、持続可能社会の実現に寄与していく。
(出典:経済産業省資源エネルギー庁HP スペシャルコンテンツ「未来ではCO2が役に立つ?!「カーボンリサイクル」でCO2を資源に」)
(IR universe rr)
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