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中国、亜鉛精錬を共同減産 原料調達を年初計画から100万トン削減、加工料急落に対応

 中国の亜鉛製錬所が共同減産する。中国国営研究機関の北京安泰科信息が8月22日に内モンゴル自治区で開催した業界集会で、14製錬所が亜鉛精鉱の年間調達規模を2025年年初から約100万トン削減することで合意に達したと、米ブルームバーグ通信が同日伝えた。中国は世界の精錬亜鉛の約半分を生産しており、今後、世界に影響が波及する恐れがある。

 

■国内生産の7割を占める精錬所が減産に合意

 

 

 ブルームバーグの報道では、削減後の亜鉛精鉱の調達規模は不明。一方で、共同減産に参加する14精錬所の年産量は、中国全体の亜鉛精錬の7割程度を占めるという。各製錬所はメンテナンス期間の調整やリサイクル原料の使用、新たな工場の建設延期などを行って、減産を実施するとみられる。

 この集会で共同減産が話し合われるのではないかとの観測は、集会開催時から浮上していた。Mining.comは8月21日、集会で減産問題が話し合われているとの消息筋の話を伝えていた。集会には精錬所のほか、鉱山労働者や貿易業者らも出席した。

 

■生産能力過剰と製品需要減退のダブルパンチ

 Mining.comによると、中国では亜鉛の加工料金が急落している。輸入亜鉛精鉱のスポット処理料金は、過去1か月にゼロを下回った。中長期でも低迷し、鉱山会社と製錬所が交渉して決める加工料金の基準である年間ベンチマークは、2024年初めに2021年以来の最安値に設定された。

 料金急落の理由は2つある。1つは、原料調達量に対する精錬能力の過剰だ。亜鉛精錬所間で過当競争が起き、料金下落を招いた。2つ目は、中国内外の景気低迷の長期化に伴う最終製品の需要縮小だ。製品価格が上がらないため、加工料金も必然的に値下がりした。業界内事情と製品供給先事情の双方から圧迫され、加工料金が地すべり的に下がった状態だった。

 

(亜鉛鉱石TCスポット価格の推移 $.ton)

 

 共同減産の報を受けて、上海先物取引所(SHFE)の亜鉛価格は足元で小反発している。8月22日にはRMB2万3670/tonと、7月半ば以来ほぼ1か月ぶりの高値を回復した。

 

過去3か月間のSHFE亜鉛価格の推移(RMB/ton)

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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